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「Welcome to our party」
Welcome to our party(5人)【21~Last】

Welcome to our party ㉟

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翔は携帯を見てタップする。

みんなの視線が翔の携帯に注がれる。

「はい。……どうしたの?………うん、あ……もう帰ってる。

 ……智君は?……………わかった。……うん。……はい、じゃ待ってるね。」

翔が携帯を切る。

「リーダーから?」

雅紀が聞く。

「ああ、もうすぐ帰ってくるって。」

翔は携帯をテーブルに置こうとして、思いとどまり、ポケットにしまう。

「どうして翔ちゃんに?」

雅紀が不思議そうに首を捻る。

「ちょっと用事があったからついで……。」

翔が和也を見ると、和也の顔が怒りで赤く歪んでる。

「本当に、どいつもこいつも!」

和也の怒りに満ちた声に、翔は動揺を隠しきれない。

いったい何があったんだ?

翔は潤の表情から読み取ろうとするが、潤はただ首を振るばかり。

「ニノ……何があったの?」

雅紀が心配そうに和也を見つめる。

和也は雅紀の顔を見て、言葉に詰まる。

「……なんでも……なんでもない……。」

雅紀は和也の前までゆっくりと歩いて行く。

「言いたいことがあるなら言った方がいいって。」

和也の肩に手を置いて、優しく見つめる。

「溜めとくと、いいことないよ?」

和也は顔を上げ、雅紀の笑顔に包まれると、潤と翔に対する想いが一気に溢れてくる。

「言っていいの?あなたを傷つけるかもしれないよ?」

雅紀が笑顔のまま答える。

「いいよ。知らないでいるよりずっと……。傷ついても……ニノが笑える方が。」

「相葉さん……。」

和也は肩に置かれた雅紀の手をそっと握り、潤の方に視線を移す。

潤は大きく息を吐き、翔を見上げる。

「まさか……。」

翔は目を見開いて潤を見る。

潤は小さくうなずいて、申し訳なさそうに翔を見つめる。

和也の視線も、雅紀の視線も翔に注がれる。

「ニノが……見てたって……。」

潤の小さな声がリビングに広がっていく。

思わず一歩退き、3人を見渡す翔は、

力の抜けていく体を支えるようにソファーに手を付く。

シーンと静まり返る4人の背後で、野球中継の音だけが大きく響き渡る。

「うぉ~~~っ!抜けた!抜けました!これで同点です!ワンアウト一、二塁。

 まだチャンスは続きます。これは……このままいって欲しいですねぇ。」

大きな歓声と興奮したアナウンサーの声。

それと反して、無言でお互いを見つめ続ける4人。

しばらくの沈黙の後、最初に言葉を切り出したのは潤だった。

「ニノがしゃべる前に……俺に話させてくれる?」

和也は大きくうなずいて、雅紀の手をぎゅっと握る。

翔も雅紀も、ただ黙って潤を見つめる。

「俺……翔さんがずっと好きだった……。ずっとず~っと……。」

潤は遠くを見るようにキッチンの天井を見つめる。

「好きで……でも素直になれなくて……男同士だし……メンバーだし……。

 報われないのもわかってた。翔さんの視線の先にはいっつもリーダーがいたから……。」

「松潤……。」

雅紀の瞳が揺れる。

和也は手を握ったまま、雅紀から顔を背ける。

「だから……けじめをつけようと思った……。」

潤は真っ直ぐに雅紀を見つめる。

「あんまり長く翔さんが好きだったから……自分でもわかんなくなっちゃったんだ。

 本当に好きなのか、ただ自分の気持ちに固執してるだけなのか……。」

潤は泣きそうな顔でにこりと笑う。

「俺の中に、翔さん以外の人が入り込んできたから……。」

「潤……。」

翔はそんな潤をじっと見つめる。

「女とも付き合った。遊んでもみた。それでも諦められなかったのに、

 いきなりすんなり入って来ても……戸惑うじゃん?」

潤は翔を見返して苦笑する。

「しかも……ずっと一緒にいたのに。」

「潤君……まさか……。」

和也は雅紀の手をぎゅっと握り締める。

「そうだよ。俺、雅紀が……。」

潤は真っ直ぐ雅紀を見つめる。

「ニノが何を言っても、何があったとしても、俺が今好きなのは……雅紀だから。」


俺が好きなのは雅紀だから……。


雅紀は頭の中で潤の言葉を反芻する。

徐々に言葉の意味が理解できてくる。


松潤が好きなのは……俺?


「え?」

数秒遅れの雅紀の言葉に、潤がまた苦笑する。

「うん……。雅紀の優しさにやられちゃったみたい。」

はにかんだような笑顔を向けられ、雅紀はキョロキョロと辺りを見回す。

見回した先の和也の顔が寂しそうで、ぎゅっと手を握り締める。

「……ありがとう。松潤。俺……嬉しいよ。でも……。」

雅紀が言い掛けた時、リビングのドアが開いた。

「ただいま~。」

智の伸びやかな声と笑顔が、リビングに入ってくる。

「智君……。」

翔はハッとして智に駆け寄る。

「な、何?どうしたの?」

翔の顔を見、みんなを見回す。

「……何かあった?」

「お帰り……。案外早かったね。」

翔は智の腕を取り、階段の方へ連れていく。

「じゃ……付き合ってるわけじゃ……。」

和也の声に、智が振り返る。

「……ない。」

潤の返事を聞いて、和也は考え込む。

「ん?」

「取りあえず、着替えておいで。」

首を傾げる智を、翔は二階へ促す。

「翔さん。リーダーだけ蚊帳の外?

ちゃんと……みんなで話した方がいいんじゃないの?」

「なに?おいらのこと……?」

智は翔の顔を見下ろして、不思議そうに首を捻る。

翔はそんな智を抱きしめようとして、ぎゅっと拳を握りしめる。










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