「Welcome to our party」
Welcome to our party(5人)【21~Last】

Welcome to our party ㉖

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押し当てられた唇に戸惑う翔の手から、新聞が落ちる。

パサッという音とともに、クチュッと唾液の音が響く。

柔らかい唇の感触は、智のものとは違う。

しっとりと湿り気のある潤の唇。

潤の唇が開き、硬くなった舌先が、翔の唇の間を割って入る。

徐々に平静を取り戻した翔が、掴まれていた手を逆に握り返し、

もう片手で、潤の体を押し戻す。

「潤……。」

「ごめん……翔さん……。でも……。」

潤んだ潤の目が、翔を見つめる。

その思いつめた表情に、翔は息を飲む。

「わかってるんだ。翔さんが俺のこと何とも思ってないって。

 でも、わかっていても、この気持ちをどうすることもできないいんだよ……。

 だから、一度だけ……それで、すべて忘れるから……。」

そう言うと、潤はまた翔の唇に唇を重ねる。

今度は大胆に舌先を入れてくる。

潤の舌は翔の舌に絡みつき、クチャッと卑猥な音を響かせながら、翔の舌を優しく包む。

潤の、憂いを含んだ息遣い、仄かに香る色気……。

翔の体が反応する。

それがわかっているように、潤は自分のパジャマのボタンを外していく。

ダメだ。このままじゃ飲み込まれる……。

翔がそう思った時、潤がおもむろに唇を離す。

「一度だけ……それで翔さんを忘れるから……忘れさせて?」

潤はスエットの上から、形を変え始めた翔自身をそっと握る。

想いを込めた切ない表情の潤を見て、翔はゆっくり目を閉じた。

誰もが引き寄せられる、オーラを持った潤。

潤なら誰でも選び放題なはずだ。

それなのに、俺を、これほどまでに想ってくれてる……。

見込みがないのがわかってて、最後の賭けに出てる。

そんな潤を可愛いと思った。

この潤を受け入れることが、悪いことだろうか?

それで、俺を忘れられるなら……。

翔はゆっくりと潤の後頭部に手を這わせる。

翔の手の温もりを感じて、潤の体がピクリと動く。

「翔さん……。」

翔は何も言わず、潤の舌に舌を絡める。

「……ありが…と……。」

潤の腕が翔の背中に回ると、潤は思いっきり翔を抱きしめた。



和也の部屋

そろそろ何か食べようかと、ドアを開いてハッとする。

階下から聞こえる、荒い息遣いと喘ぎ声……。

そっと廊下に体を伏せ、階下を覗き見る。

キッチン、ダイニングに人はいない。

視線を流し、リビングに目を向け、ビクッとする。

ソファーの上で絡まり合う二人の体。

「……翔さん?」

ソファーに仰向けで寝ている翔の顔が見える。

もう一人、翔の上で、翔に奉仕する人物……。

背中しか見えない……。

柔軟に動く色白の背中。

程よく乗った筋肉が、動く度に影を作る。

「リーダー……?」

もう一度、じっと二人に目を凝らす。

「にしては……背中が大きい?」

小さな声でつぶやき、またソファーに目を向ける。

「待て……ここじゃ……。」

「大丈夫。三人とも仕事に行ったから……。」

え?私、いますけど?

和也はその声にハッとする。

「潤君……?」

和也がさらに耳を澄ますと、ぼそぼそしゃべる二人の会話が途切れ途切れに聞こえてくる。

「翔さん……気持ち……いい?」

潤の甘い声。

「もっと……気持ちよくしてあげたい……。」

潤の頭が、また翔の上で動き回る。

「……潤……気持ちいいよ……ああ、そこ。」

翔の艶を含んだ声と表情に、和也の背中がゾクリとする。

潤君と翔さんが……?

「もっと……気持ちよくなって……。」

潤が翔の腰の辺りで膝立ちになる。

「潤……?」

翔が潤を見つめる。

その視線の中に、自分のいるところが入りそうになって、和也はさっと頭を隠す。

「潤……あぅっ……。」

「どう……気持ちいい?」

「潤は……平気……あっ。」

「自分でならしたから……大丈夫。そんなこと考えないで、俺の中を感じて。

 翔さんに気持ちよくなって欲しいんだから……。」

和也は廊下を這うようにして自分の部屋へ戻ると、音を立てないようにドアを閉めた。



翔の上で、最後の時を迎えようと、潤の体が大きくうねる。

「ぁあっ……あっ……ぁあああ……。」

ソファーのしなる音とともに、潤のしなやかな体が反り返り、一瞬体が硬直する。

翔はそんな潤を、下から見上げ、その美しさに息を飲む。

喜びに満ち溢れ、恍惚とした顔は神々しさまで湛(たた)えている。

硬直した体から、徐々に力が抜け、翔の上に落ちてくる。

「潤……。」

潤に向かって腕を伸ばすが、潤は寸前で踏ん張って、

ソファーの背もたれを握り締め、そのままの姿勢を保ち続ける。

「潤?」

翔は潤の腕を掴み、引き寄せる。

「ダメ……。」

それでも力を抜かない潤に、翔が首を傾げる。

「落ちて行ったら……終わりでしょ……。」

潤が小さな声でつぶやく。

「潤……。」

翔は掴んだ手に、グッと力を入れて、潤を引き寄せる。

「ヤダ……。」

潤の目が泣きそうな程に揺れる。

二人の繋がっていたところが外れ、潤が小さな声を立てる。

「あ……。」

「大丈夫……終わりじゃないから……。」

翔は倒れてくる潤を抱きしめ、その頬に唇を当てる。

「もう少し……こうしていよう。」

「……翔さん……。」

潤は翔の胸に顔を埋め、その鼓動に耳を当てる。

規則正しい翔の鼓動が、潤の気持ちを落ち着けていく。

これで終わり……。

翔の優しさに包まれて、潤は自分の気持ちが昇華されていくのを感じる。

翔さんは、俺のことも大事にしてくれている。

こんなことまで受け入れてくれた……。

これを一生の思い出に、翔さんへの気持ちに蓋をする……。

きっとできる……。

潤はじっと目をつぶり、しばし体のだるさと翔の温もりに身を任せた。










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