愛と勇気とチェリーパイ(5人)

愛と勇気とチェリーパイ #5 上

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今日も、今日とてCafe Happinessにいるあたし。

今日はね、いいことあったからご褒美♪

って、何もなくても来るんだけどね?(笑)

なんと!正社員になりました!パチパチパチ。

派遣だったんだけどね、紹介予定だったの。

つつがなく社員にしてもらえました~♪

もちろん、そんなに大きな会社じゃないけど、これで安心してここに通える!

ほら、今日だって、みんなのイチャイチャが……♪

おっと、今日は珍しい。

MJがレジにいるショウ君に絡んでる?

MJの方がちょっと背も高いのに、ショウ君の顔、覗き込んでるのが可愛い♪

大好きな先輩と話ができて嬉しい後輩って言うか……。

MJ、ショウ君といるとちょっと雰囲気変わるんだよね?

ちょっと照れくさそうになって、可愛くなる♪

なんでかな……あ……初めての…人……とか?

いやん♪そうなの?そうなのね?

だって、確実に違うもん。アイバちゃんといる時と。

ニノちゃんといる時と。

店長といる時とも!

店長といる時は、これまたダダ漏れてるんだけどね。

愛情が!(笑)

あ、MJ大胆にもショウ君の肩に手を掛けた~!

もう片方の手は……さり気なくショウ君の顔の横……これは壁ドン体勢?

ドンてしない壁ドン?

え?この後、どうするつもり?

まさか?まさかの?

あたしは周りをきょろきょろ見渡した。

お店の中には3組のお客さん。

みんな話に夢中になってて気づいてない!

もったいない!!

あたしはすぐに二人に視線を戻す。

え?え~っ?チュ、チュ~???

二人の顔が重なって、MJの頭でショウ君の顔が見えない!

え?そうなの?大胆にもお店で?

あたしの希望的観測はあくまで希望だったみたいで、

顔が重なって見えたからびっくりしたけど、どうやら内緒話らしい。

それでも、チュ~の衝撃よりは小さいけど、耳元に唇持って行くっていうのもねぇ?

十分エロ……おっと!

顔を離して見つめあった!

あ~ん、MJの顔が頬の1/3しか見えないけど、意味深に笑うショウ君。

何?なんの話ししてるの~!

あたしがガン見していたら、クック笑う声が聞こえる。

振り向くと、アイバ君がカウンター越しにあたしを見て笑ってる。

あ……冷蔵庫に1個しかないお姉ちゃんのプリンをこっそり食べてるとこ、

お母さんに見られたみたいっていうか……恥ずかしい。

あたしが、一度合った視線を外して下を向くと、

アイバ君はフラスコを持って小首を傾げる。

「お代わり、いる?」

あたしは自分のカップを覗いて、空になってるのを確認すると、

バツの悪さに下を向いたままカップを差し出す。

「あ……すみません。」

「ショウちゃん、気になる?」

「え?違……。」

「それとも、本当は潤君?」

「いや……そういうわけじゃ……。」

「いいのに、隠さなくても。」

アイバ君がクスクス笑う。

「隠してるわけじゃ……。」

「応援するよ。でも……ショウちゃんは難しいかも……。」

「え?ショウ君、付き合ってる人いるの?」

「付き合ってる人はいないみたいだけど……好きな人はいるみたい。」

アイバちゃんの顔が若干曇ったように見える。

「アイバ君も……好きな人……いるの?」

アイバ君が辛い恋をしていそうで、あたしはおずおずと聞いてみる。

「え?やだなぁ、お姉さん。いないよ~。」

アイバ君が笑って顔の前で手を振る。

「いるでしょ。好きな人。」

いつの間にか、ニノちゃんがアイバ君の隣でアイバ君を見ている。

カウンターに頬杖ついて、アイバ君を見上げてる。

「い、いないよ~。ニノ、やだなぁ。」

「空々しい嘘つかれる方がやでしょ。」

「ニノ……。」

「アイバさん、自覚ないの?」

「自覚?」

アイバ君も私もニノちゃんの言葉に引き込まれるように体を乗り出す。

「そうだよ。アイバさんは……俺のこと好きでしょ?」

ニノちゃんがニヤッと笑う。

ひねた顔で笑っても、やっぱり可愛いニノちゃん。

「はぁ?」

アイバ君が目を見開いて、ふざけたようにニノちゃんの顔に顔を近づける。

「ほら、素直じゃない!」

ニノちゃんがクスクス笑って、アイバ君の唇にチュッて唇を当てる。

「わっ!ニノ!」

ニノちゃんがクルッと身を翻して、カウンターから逃げていく。

「ニノ~!!」

ニノちゃんは笑いながらトレイを取って、ボックス席の方へ向かう。

「はは。もう、ニノには敵わないよね?」

アイバ君が片目をつぶる。

「さすがに冗談でも、チューはね?」

あたしはハッとした。

ああん、大事なチュー!

もっとゆっくり味わいたかった!

って、あたしがしてるわけじゃないけど。

それに、どうなった?

ショウ君とMJ!

あたしが勢いよく振り返ると、すぐ後ろにMJが立っていてびっくりする。

「わっ!」

「おっ!」

二人で顔を見合わせて笑う。

あたしはすばやく、MJの後ろのレジに目をやる。

ショウ君はもう、レジにはいない。

ああ、しまった!行く末を見守りたかったのに!

「何見てんの?」

ちょっと睨みを利かせてあたしを見る。

ちょっとだけでも凄みのあるMJの顔。

あたしの腐妄想がバレたのかと思ってドキッとする。

「噂話ばっかりしてっと、おばさんて呼んじゃうよ?」

MJがぞんざいな口を利きながら、あたしの前に丁寧にケーキを置く。

あ、噂話はバレてるのね?

「今日の……俺の得意なヤツ。」

MJは口が悪くても、見た目が英国紳士風だからね~♪

それくらい許せちゃう♪

イケメンは得♪

「うわぁっ!今日はおまけ付き?」

最近は、その日のオススメケーキを出してくれる。

だから、どんなケーキが出てくるのかわからないの。

それも楽しいでしょ?

あたしが、目の前のケーキをしげしげと見つめると、MJが満足そうに説明してくれる。

「今日はね、内緒だけど、俺の誕生日。」

「誕生……!」

シッとあたしの口に指を当てるMJ。

ヤバイ~。この指が食べたい~!!

しかも、美味しそうな甘い匂いまでする~!!

「祝われるの、好きじゃないから、内緒。」

あたしに食べられる前に、MJの指はMJの腰に戻っていく。

あ~ん、食べられないのはわかってるけど……。

もうちょっと唇に当てといてくれてもいいのに……。

いかん!この妄想は腐ってないね?

腐女子たるもの、いつでも腐っていないとっ!










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