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「Welcome to our party」
Welcome to our party(5人)【21~Last】

Welcome to our party ㉒

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潤と雅紀が楽しそうに笑い、カメラが回る。

二人の取り残しもすぐに終わり、急いで楽屋に戻ったが、智も和也も帰った後だった。

「どうする?飯。」

潤が雅紀に声をかける。

「う~ん、食べて帰る?」

雅紀は着替えながら、言ってみる。

潤と二人でご飯なんて、ほとんど行ったことがない。

「そうだね。今日は晩飯ないし。」

潤もTシャツを脱ぎ捨て、シャツを羽織る。

一瞬見えた潤の素肌は、和也のとは違って男らしい。

雅紀は眼を背け、着替えを続ける。

二人は結局、潤の知り合いの店で、ご飯を食べて帰ることにした。

その店は一見、お店に見えないような隠れ家的な造りで、

野菜を中心にした創作料理が美味しいと潤が雅紀に説明する。

「すごい。よくこんな店知ってるね。」

向き合って座りながら、雅紀が感嘆の声をあげる。

「え?俺も教えてもらたんだよ。」

潤はよく来る店らしく、席に着くまでに、数人の人に挨拶していた。

「ここなら、俺らがご飯食べてても騒がれることもないから。」

確かに、二人に注目する人もなく、みんな食事を楽しんでいる。

「好きなもの頼んで。」

「う、うん。」

雅紀がメニューを見ながら悩んでいると、潤はクスッと笑って、

適当に数点、注文していく。

「メニュー見ただけじゃ、料理が想像できない!」

雅紀は笑いながらメニューをしまう。

「大丈夫。何頼んでもおいしいから。」

「松潤はこういうとこでご飯食べるんだ。」

雅紀が改めて店内を見回す。

落ち着いた雰囲気の照明と、木目を基調とした内装。

大人が静かに食事をする場所に見える。

雅紀がいつも行く店とは全然違う。

すぐにビールが運ばれ、二人は乾杯して喉に流し込む。

「はぁ~。今日もお疲れ様でした。」

雅紀がちょっとおどけて言うと、潤もクスリと笑う。

「ん~、お疲れ。」

しばらく、今日の収録の話をし、料理が運ばれてくると、二人はがっつり食べ始める。

よほどお腹が空いていたのか、料理は次々空になっていく。

「はぁ、俺たち、よっぽどお腹空いてたみたいだね。」

雅紀が空になった皿を見つめて、潤に笑いかける。

「ははは。育ち盛りだから?」

「この年で?」

二人は声をあげて笑う。

「松潤はさ……あそこに帰るの嫌だと思ったことないの?」

お代わりのビールを店員から受け取りながら、雅紀が聞く。

「え?……なんで?」

「いや……。」

雅紀はビールを流し込む。

「雅紀はあんの?」

雅紀は目を伏せて答える。

「あるよ。」

いつになく暗い目をした雅紀にびっくりして、潤も真剣な顔になる。

「俺も……ある。」

潤はビールを一口飲んで続ける。

「俺たち、5人の仕事の日なんて、一日中一緒にいるわけじゃん?」

「うん、。」

「いいかげん嫌になったりするよね。」

潤は軽い口調でそう言うと、生春巻きを口へ放り込む。

「そういうんじゃなくて……。」

雅紀が言葉を濁す。

「何?」

潤の目が雅紀に向かう。

「……辛そうに見える時がある。」

雅紀は伏し目がちだった目を上げ、その円らな瞳で潤に語りかける。

「……そういう意味…?」

「うん……。」

潤はビールをゴクゴク飲むと、はぁ、と息をつき笑う。

「それはさ、仕方ないよ。俺の気持ちが例え一方通行でも、

 そう簡単に変えることなんてできないんだから。」

「そんなに……好き?」

潤は切なそうに笑うと、少し首を傾げてお手拭の端を弄る。

「……わかんない。でも、リーダーを見てる顔を見ると、胸が締め付けられる。

 あんな優しい顔で笑われたら、もうどうすることもできないよ。」

そう話す潤の顔を見て、雅紀の胸も締め付けられる。

「辛かったら言うんだよ。松潤は頑張りすぎるから。」

「それは雅紀も同じ。」

「あはは、そうだね。俺も同じだ。」

二人は笑ってビールを飲む。

「でも、なんか、雅紀といるとちょっと心が軽くなる。」

「そう?じゃ、じゃんじゃん軽くなってよ。」

「軽くなって、飛んでっちゃうよ。」

潤が明るく笑う。

「いいよ、いいよ。飛んでっちゃって。」

ひゃっひゃっひゃと雅紀も明るく笑う。

「でも帰ってきてね~。」

二人は体を揺らして笑う。

「俺はいつでも松潤の味方だから。」

一頻り笑うと、雅紀が優しく微笑む。

「うん……ありがと。でも、そんなこと言ったらニノが怒るんじゃないの?」

「え?なんで?そんなことないよ。」

潤がクスクス笑うと、雅紀は顔の前で手を振った。



「ごめん。もう大丈夫。」

翔は智を抱きしめていた手を離す。

「翔君……。」

「もう行って。シャワー浴びるんでしょ。」

「うん。」

「俺の理性が持たなくなるから。」

翔はにっこり笑って言うが、それはどこか切なげで、智はその場から離れられない。

翔はもう一度智を抱きしめると、耳元で囁く。

「後で夜這いに行くから。」

「翔君!」

智が翔の体を突き放すと、翔は優しい顔で笑う。

「ほら、行っといで。潤達が帰ってくる前に、ね?」

智は翔の顔を見て、ふにゃりと笑う。

「翔君も早く寝ろよ。」

「ああ。」

智は後ろ髪を引かれつつもバスルームへ消えていく。

その後姿を見つめながら、翔はじっと動かない。

「智君……。」

しばらくすると、微かにシャワーの音が聞こえてくる。

翔はそのまま、ゆっくり階段を上っていった。










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