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「Sunshine(やま)」
Sunshine(やま)【61~80】

Sunshine (72)

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バスが停まって二人で降りる。

向かったのはジュン君のカフェ。

中に入って行って、カウンターの方を見ると、

ジュン君が、ラフなカッコにエプロンで鍋を振ってる。

料理してる横顔がイケメン!

最近は天使度が増したって言うか……恰好もそうだけど、セットしない髪とか、

ナチュラル感が増してて可愛い。

ほら、今日だって、首回りがゆったりしたTシャツにシャツ羽織ってデニム履いてるだけ。

それだけで、雑誌の1ページみたいに嵌ってる!

「ジュン君!」

雑誌の中に声を掛けると、グラビアみたいな笑顔が振り返る。

「サトシ!」

あ~、もう、溜まんない可愛さ!

ジュン君、幸せなんだね。

笑顔が咲きほこっちゃってるもん。

「スミレさん、今日は?」

隣のショウ君が聞くと、鍋の火を止めたジュン君が、カウンターの方にやってくる。

「今日は友達とランチ。たまには休ませてあげないとね。」

ジュン君のウィンクに、近くにいた女子大生風のお客さんの目がハートになる。

「そうだよ、働かせすぎると出てかれるぞ。」

ふざけた調子で言うショウ君に、ジュン君がクスッと笑う。

「それ、ショウちゃんのことでしょ?」

「俺はサトシの好きなようにさせてるから、ね?」

ね?っておいらにウィンクするショウ君。

うん、ショウ君はおいらのやりたいようにさせてくれてる!

本当のイケメン!

「そうでもないでしょ?あいつとは出かけちゃダメ、

 あそこは危ないから行っちゃダメってうるさそう。」

ジュン君が笑いながら、エプロンを外して、後ろにいる店員さんに目で合図を送る。

「そんなこと……あるけど。それは一部!」

笑いながらカウンターから出て来たジュン君に導かれるまま、窓際の席に座る。

光が注ぐ庭が眩しくて、居心地の良さそうな席。

ホールの女の子がすぐにお冷を持って来てくれる。

ジュン君オススメのランチを注文して、メニューを置くと、

ジュン君の人差し指と中指がおいらの顔に近づいてくる。

「動かないで。」

「ん?」

顔を動かさないよう、指の行方を見守ると、おいらの頬の辺りで何かする。

「目、つぶって。」

「目?」

目の端に映ったショウ君の顔が険しくなる。

「目つぶって、願いごとして。」

「願いごと?」

「いいから。」

おいらは言われるまま目をつぶって、願いごとをする。

ずっと、一生、ショウ君と一緒にいられますように!

あ、できればみんな健康で、ショウ君の仕事も順調で、

長い出張とかありませんように!

長い出張があったら着いてけばいいか?

じゃ、それは取り消し。

みんな元気で笑顔でいられますように!

「願いごと、長くない?」

「んふふ、長かった?」

おいらが目を開けると、ジュン君の指が動いて頬がくすぐったくなる。

「睫毛……。」

人差し指と中指に挟まれた睫毛を、おいらとショウ君の前に出す。

「睫毛を取ってもらう時、ねがいごとをすると叶うらしいよ。」

そう言いながら、ジュン君が手をハラハラと振って、睫毛がどこかに飛んでいく。

「へぇ、そうなんだ。」

「ジュン、昔からそういうとこ、乙女だもんな。」

ショウ君が笑う。

「サトシもショウちゃんもこういうの、あんまり信じなそうだもんね。」

ジュン君がクスクス笑う。

「俺だって信じてるわけじゃないよ?でも、一瞬で出て来る願いって本物だと思うんだ。

 こうなったらいい、ああなったらいいっていっぱいあると思うけど、

 本当はシンプルで、願うことなんて、本当は一つか二つしかないんだよね。

 それを思い出すのにちょうどいい。」

ああ、そうだね。

たくさん欲しがっても、本当に欲しいものは一つだけ。

それ、分かる気がする。

欲しいものはいっぱいある。

でも本当に欲しいもの、それだけを願って、胸にしていれば、それは自然と手に入る……。

ような気がする。

「俺は願ってるよ。いつでもサトシの幸せを。」

「ジュン君……ありがと。」

ジュン君がおいらの手を握ろうとしたところを、ショウ君の手が遮る。

「その願いは俺が叶えるから安心しろ。お前はスミレさんの幸せだけを考えとけ!」

ジュン君が、悪戯な子供っぽく笑う。

「それが心配だから願ってるんだよ。

 ショウちゃん、束縛激しそうだから、サトシの息が詰まるんじゃないかと思って。」

「それは……。」

ショウ君が言葉に詰まる。

「独占欲の強い男は結局捨てられることが多いじゃん?相手が苦しくなって。」

「う、うう……。」

ショウ君が呻く。

「だから、そうなる前に心配してあげてるんだよ、幼馴染だから!」

ジュン君の目が意地悪そうな三日月で、ショウ君が呻きながらお冷を飲む。

「サトシ、ちゃんと苦しくなる前に言うんだよ?

 サトシは優しいから、すぐ我慢しそうで心配。」

「ジュン君、ありがと。でも大丈夫だよ。ショウ君そんなに独占欲強くないと思うし……。」

え?って顔でショウ君とジュン君がおいらを見る。

「サトシ、本気で言ってるの?」

「え?うん……。」

二人が顔を見合わせる。

「どっちかって言うと、独占欲強いのはおいらの方だもん。」

さらに、ええ?って顔でおいらを見るショウ君とジュン君。

二人は知らないんだよ。

おいらの中の怖いくらいの独占欲。

出張にもついて行っちゃうくらいなんだよ?

いつだって、ショウ君をがんじがらめにして縛りつけて置きたいと思ってる。

でも、そう言ったら、ショウ君、本当に縛られてくれそうで……。

だから、表に出せないだけ。

Hの時だってそう。

ずっと繋がったままでいたいのは、

繋がったまま、ずっと離さず縛りつけておきたいおいらの心の現れ。

ね?

本当に独占欲が強いのは……おいらの方だよね?










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