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Your Eyes(やま)

Secret Eyes ⑩ - Your Eyes side story -

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その手を引かれ、櫻井君の上に沈む。

繋がった場所が離れ、腹、胸が重なり合ってお互いの温もりを感じる。

さっきよりもっと汗ばんだ肌。

もっと熱い体温。

ドクンドクンと、あばらが持ち上がるほどの大きな鼓動に耳を傾ける。

「あ……。」

櫻井君が小さくつぶやく。

その声が耳元から聞こえたから、燻る余韻にポッと火が灯る。

「……どうしたの?まだしたい?」

櫻井君がわずかに首を振る。

「大野さんが……。」

「おいらが?」

「……出ちゃ…う……。」

恥ずかしそうに頬を染めてそう言う櫻井君が、可愛すぎて。

これ以上おいらをどうしたいんだ!?

「あ、もうしたくないとか、そういうんじゃないんです……。」

慌てて、首を振ったことに補足する。

補足なんかしなくてもわかってるよ。

ほんと、可愛さの塊みたいだな。櫻井君は。

櫻井君のおでこに、チュッと唇を当てる。

「わかってる。シャワー、浴びに行こうか?」

おいらが笑うと、櫻井君が安心したように笑ってうなずく。

体を起こし、繋いだままの手を引き寄せて櫻井君を座らせる。

ベッドから足を下し、立ち上がる。

おいらを見つめる視線。

ベッドの上に座った、一糸まとわぬ櫻井君。

いつもとは違う、ちょっと気だるい空気を放つ櫻井君は綺麗で、

まるで外国の絵画のよう。

長い足が、クルッと回って、おいらの隣に降ろされる。

まだ若い筋肉は、汗を放ってキラっと光る。

そんな櫻井君の手を引いて立ち上がらせる。

立ち上がると、おいらより数センチ背が高い。

少し見上げる高さのイケメンに、チュッと唇を当てる。

嬉しそうに、チュッとし返して来る唇。

「そう言えば、櫻井君、まだイッてなかったね?」

手を繋いでバスルームに向かう。

「い、いいです、僕は……。」

「どうして?」

「……後ろでイッたから……。」

「それとこれとはまた別!」

「別って……。」

櫻井君がクスッと笑う。

バスルームのドアを開いて、櫻井君を促す。

「好きなだけイカせてあげるよ。

 どうしたい?どうされたい?」

おいらを見つめる櫻井君の顔が、どんどん赤くなっていく。

「ほんと……大野さん……意地悪だ。」

ん?

おいら、何か意地悪なことしたか?

シャワーをバスタブに入れ、蛇口をひねる。

「そんな顏でそんなこと言うなんて……。

 僕をいったいどうする気ですか?」

「どうするって……、んっ。」

口を塞がれ、それ以上言葉を続けられない。

ザァーと言うシャワーの音の中、櫻井君のキスは濃厚で……。

櫻井君が後ろ手でドアを閉める。

おいらの若い恋人は、恥ずかしがり屋なくせに、

こうやっておいらを……。

ほら!おいらのがその気になってきた!

バスルームの中に湯気が充満していく。

また肌と肌が密着してもつれあって……。

明日……ちゃんと仕事できるかな?

伊野尾の書類、チェックするの忘れそう……。

「大野さん……。」

櫻井君の手が、おいらの顔の向きを変える。

「僕のことだけ考えて……。」

櫻井君には全てお見通し。

その綺麗な瞳には、未来も見えてるの?

おいら達のずっと先の未来……。

いいや、よそう。

今日、今、この時。

櫻井君といられることを喜ぼう。

若い恋人は、おいらに飽きるかもしれない。

もっと若い恋人ができたり、女性の方がよくなったりするかもしれない。

そうなったら……黙って身を引こう。

それが大人ってやつだ。

「もし……ずっと、ずぅっと先……。」

櫻井君の唇が、おいらのこめかみを這う。

「僕が、50歳くらいになって、大野さんが定年退職して。」

櫻井君の唇は、そのままおいらの瞼へ。

シャワーの音が響く。

むせ返る湿度。

「その……あんまり僕達にスル気がなくなってきても……。」

唇が、おいらの眉間を甘噛みする。

甘ったるいくすぐったさ。

「それでも……一緒にシャワー浴びましょう。」

櫻井君の瞳が細くなって、唇がおいらの鼻筋を撫でる。

「スル気がないのに?」

「スキンシップって大事でしょ?」

大事だけど……。

若い内は今が永遠みたいに感じるもの。

おいらだって20代の頃は……、そんな風に思ったこともあった。

でも、歳をとって、幾つかの恋愛を経験すると、ちょっと疑心暗鬼になってくる。

この時が、一生続くわけないって。

特に、おいらと櫻井君には、男同士と言う以上に15と言う歳の差があるし……。

「何を……心配してるんです?」

「心配?」

「ふふ、心配そうな顔してる。」

櫻井君の指が、おいらの眉毛を撫でる。

「いつまで櫻井君を満足させられるかなと思って。」

正直に言ってみる。

今のおいらは、今までになく精力絶倫!

こんな状態になったことは今までない。

それくらい……櫻井君とヤリたいわけで……。

年甲斐もなく、若い恋人に嵌ってる、恥ずかしいおっさんで……。

そうなってくると、どうしてもそこを考えないわけにいかなくて……。

櫻井君はクスッと笑う。

「大丈夫ですよ。大野さんができなくなったら……僕がしてあげますから!」

……え?僕が?

櫻井君がニコッと笑っておいらの尻を握る。

え?うそだろ?

「その為にも……どういうのがいいか、今勉強中。」

チロッと舌を出して笑う可愛い唇が、おいらの耳元で囁く。

「だから、何も心配しないで……僕を愛してください。」

ちょっと横を向くと、おいらだけを映す綺麗な瞳が近づいて……唇が重なる。

全て櫻井君に任せておけばいいってこと?

それも悪くない?

重なった唇が深くなっていく。

お互いを抱きしめる両手が、体を密着させる。

うっすら目を開けて櫻井君を見ると、長い睫毛の下の大きな瞳が怪しく笑う。

またおいらを誘う?

妖艶なSecret Eyes。

あぁ、いつまでも、その瞳に映るのがおいらだけであればいい。

お願いだから、そんな瞳で他の人を見てくれるな。

口を大きく開けると、櫻井君も合わせて口を開く。

唇同士を合わせながら、舌を大きく出して絡め合う。

「大野さん……そんな目で……他の人、見ないでくださいね……。」

「そんな目……?」

「ほら、無意識だから心配です……。」

櫻井君の腕がおいらをギュッと抱きしめる。

「いつも……その目で誘うのは、大野さんですからね?」

櫻井君の、赤いイチゴが熱く熟しておいらを飲み込む。

ごめん、伊野尾。

お前の資料、ちゃんと見てやれないかも。

でも、仕方ない。

こんな瞳で見つめられたら……。

こんな唇で強請られたら……。

他のことなんか、どうでもよくなる。

「誘ってるのは櫻井君だよ?」

おいらの手が伸びる。

「まずは櫻井君をイカせてあげないとな?」

頬を染めながら櫻井君が笑う。

先のことは……。

まぁいい。

今は櫻井君だけ見つめていよう。

それを君が望むから。

おいらのSecret Eyesは櫻井君のものだから。










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