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ワイルドアットハート(やま)

ワイルドアットハート 4

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「ただいま~。」

渡して置いた合鍵で、智君が帰って来た。

思ったより早い。

松本、早く帰してくれたんだな。

俺は焼酎を飲みながら、PCの画面を変える。

「お帰り~。」

「まだ起きてると思った!」

智君が、んふふと笑う。

「はいはい。宵っ張りですよ?」

笑いながら、智君にも焼酎を勧める。

「グラス、適当に使って。」

スーパーで買って来た惣菜をツマミに、チビリチビリとやる俺は、

間違いなく、その辺のサラリーマンと変わらない。

アイドルなんてやってても、実体はこんなもん。

智君も、ダイニングの向いに座り、焼酎を作り始める。

「松本の話、どうだったの?」

焼酎のボトルを開ける指に目がいく。

いつ見ても綺麗な所作。

何やってても智君の指の動きは綺麗。

こういうところがダンスとか、歌とかに表れてるんだろうな。

「まぁ、いいんじゃない?」

智君の指が、トングで氷を掴む。

「できそう?」

「できるとは思うけど……。」

トングから離れた氷が、グラスの中でカランと音をさせる。

「壁はありそう。」

ニコッと笑った智君にドキッとする。

本当に優しく笑う。

穏やかで落ち着いてて、包み込まれるようで……。

「そこを頑張るのが松潤だから。」

グラスを軽く揺すって、口に持って行く。

「はぁ~、旨い。」

「お疲れ。」

俺もグラスを手に、智君に差し出すと、智君が、カチッとグラスを当てる。

「明日は早いんだっけ?」

「んにゃ、そんなに早くない。翔君は?」

「俺は10時入りかな?」

「帰りも遅いの?」

「何時になるかなぁ。予定は10時くらいだけど。」

俺はパソコンを閉じて、智君を見る。

「働くねぇ。」

智君が、スーパーの刺身をツマミながら焼酎を流し込む。

「仕事ですから。」

「早く寝ろよ?」

智君がクスクス笑う。

「善処します。」

俺も焼酎を口に含む。

なんか、いいね。こういうの。

家でまったり酒を飲む相手がいるの。

約束する必要のない相手。

家に帰れば、穏やかな笑顔で酒を酌み交わせるって。

「テレビ付けていい?」

「いいよ。」

智君がリモコンをポチッと押すと、テレビ画面に映ったのは、

胸の谷間が際立った熟女。

「でけぇな。」

思わず漏れた言葉に、智君が笑う。

「翔君、巨乳好きだもんな。」

「男なら誰でも好きでしょ?」

「そうかぁ?俺はあんま気にしないけど。」

「どうせなら、触り心地がいい方が……ね?」

俺がニヤッと笑うと、智君のクスクス笑いが大きくなる。

「昔、ビデオ回した時も、翔君、巨乳看護婦物、好きだったもんね。」

そうそう、昔メンバーみんなで回しっこしたビデオ!

懐かしいこと覚えてるね。

「変なこと思い出さなくていいから。」

「谷間見る翔君見て思い出した!」

「あはは。男の性です!」

そんな感じで一頻り二人で飲んで、ツマミもほとんどなくなった頃、

ほろ酔い気分の智君が、俺を見てニタニタしだす。

酔うとすぐわかるんだよ。

ほとんど変わんないんだけど、目が潤んで、体がデロ~っと崩れてくるから。

今もそう。

ほら、テーブルの上の手がダレで、姿勢が崩れてきてる。

「そう言えば……来週の舞台、行くのぉ?」

言葉もダレてきた!

「ん~、行こうと思ってるけど……。最近、行ってなかったから。」

「行ってなかったって、舞台?」

「うん、後輩の。来てくれると嬉しいじゃん?」

「んふふ、嬉しいよね~。先輩が来てくれると。

 しかも、こんな大先輩じゃ~。」

智君が笑いながら刺身を摘まむ。

刺身より柔らかそうな迎え舌。

マナー違反なはずなのに、智君だと上品にさえ見える不思議。

酔っぱらってる今でさえ。

「相葉ちゃんに……返事した~?」

「まだ。でも早めに返すよ。俺がダメなら、他に誘おうと思ってるかもしれないし。」

焼酎を口に含むと、智君がクスッと笑う。

「それはないんじゃない?相葉ちゃん、翔君と行きたいんだもん。」

「え?」

「俺が翔君ちに来たから、気が気じゃないんじゃない~?」

…………。

智君、ま、まさか、俺が告白されたの、知ってる?

動揺した俺が、自分の焼酎をひっくり返す。

ガシャンと音がして、広がる透明な液体。

「翔君っ!」

智君が慌てて立ち上がり、キッチンから台拭きを取って来る。

俺も急いでパソコンを持ち上げ……。

テーブルから流れる液体を避けたけど、濡れないわけはなくて。

大事なのは書類とパソコン!

体は二の次。

酒がかかったくらい、洗えば落ちる!

俺が持ち上げた場所を、ササッと智君が拭いてくれて。

書類もパソコンも、大事にいたらなくてホッとする。

まだテーブルを拭いてる智君が、俺を見上げる。

「ここは俺がやっとくから、早く脱いできな。臭いの移るよ~。」

移るって、体に?

まさか!

でも、このままってわけにもいかないし……。

俺は笑いながら、パソコンを椅子の上に乗せる。

「じゃ、移る前に脱いでくる。」

智君は満足そうにうなずいて、早く行けと顎でバスルームを指す。

脱衣所で、部屋着のTシャツを脱ぐと、確かに酒臭い。

モロに濡れたハーフパンツは言うに及ばず。

これは本当に移りそう。

このままシャワー浴びた方がいいか……。

脱いだ物を洗面台に残したまま、バスルームに入る。

熱いシャワーを浴びると、飲んでるせいか、ぽぉっとしてくる。

智君……相葉君のこと、知ってるみたいだったな。

なんでバレたんだろ?

見てたのかな?

そんなことを考えてたら、バスルームのドアが開いた。

「え?」

振り返った俺はそこに立ってる智君にびっくりする。

「え?何?どうした?」

智君は何も言わず、流れるシャワーなんかもろともせず、俺に抱き着く。

「え?ええっ?えええ~っ?」

顔を上げた智君の前髪は濡れてて、潤んだ瞳が俺を見つめる。

「巨乳じゃなく、巨根じゃダメ?」

巨、巨根~~~っ???

びっくりして何も言えない俺の口を、智君の唇が塞ぐ。

柔らかい智君の唇は……巨乳より柔らかい!?










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