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Sunshine(やま)

Sunshine ⑬ -ふたりのカタチ side story -

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「もしもし、店長?ブランに会いたいって人が来てるんだけど……。

 ん、いや違うみたい。その人も猫を拾ったんだって。

 それが不思議でね……。とりあえず、ブランを連れてすぐ来れる?

 ん……待ってる。」

イケメンの店員さんが店長さんに電話してくれる。

これであの白い猫に会える……?

おいらは窓の外の景色を眺める。

高台に建ってるから、ここから海が見渡せる。

海の青が……濃い。

透明感のある空と雲が、青をいっそう引き立てる。

あの色見てたら……絵が描きたくなってくる!

視線を戻すと、店員さんと目が合う。

にっこり笑い掛けられて……またまた赤面。

神様ってきっとイケメン好きなんじゃないかって思う。

こんなイケメン、何人も作るんだもん!

おいらはコーヒーと今日のケーキを注文する。

今日のケーキはいちごのタルト。

もう来年まで食べられないからって、オススメされて。

ノアにも水を飲ませてあげたいけど……。

ブランが来るまで待った方がいいかな?

お店の中だもんね。

少しすると、コーヒーを持った背の高い店員さんがやってくる。

あ、雰囲気がマー君!

絶対マー君!!

「お待たせしました~。」

マー君似の店員さんが、おいらの前にコーヒーを置いて、

おいらの顔見てびっくりしてる。

「あの……ウチの店長の御親戚……?」

おいらは顔の前で手を振る。

「いえ……たぶん違うと思います……。」

つぶらな瞳に見つめられて……なんか焦る。

優しさの塊みたいなマー君を、ちょっと繊細にして、せっかちなとこを引いた感じ。

超美人さんっ!

「そ、そうかぁ。そうですよね。すみません。

 どうぞ、ごゆっくり。」

マー君似の店員さんがコーヒーを置いて戻って行く。

足、長っ!

ウチのマー君といい勝負!

マー君のスタイル、並みじゃないんだよ?

毎日、賄いでラーメン食べてるのに、どうして太らないんだろ?

あの店のラーメン食べると、足が長くなるのかな?

おいらとショウ君なら、間違いなくまん丸になるよ!

籠の中でノアがミャアと鳴く。

ノアにもコーヒーの匂いが届いたみたい。

本当にいい香り。

ジュン君の淹れるコーヒーとは違う、ちょっと酸味の利いた香り。

ジュン君はおいらが酸味のあるコーヒーが苦手なの知ってるから、

あえて酸味の少ない豆を選んでくれる。

このお店で頼んだのはブレンド。

ブレンドはお店独自の配合。

どんな味がするんだろ?

カップに顔を近づけ、匂いを味わって、そっと唇を当てる。

熱いから、ふぅふぅしながら、ゆっくり。

そんなおいらを見て、カウンターの中からお日様みたいな優しい顔で笑う店員さん。

笑い皺はマー君のが深いかも!

おいらも笑いながらコーヒーを口にする。

口の中に広がるコーヒーの香り。

香りほど酸味はなくて、その代わりまろやかな苦みがある。

大人の……深み?

でも、軽やかさもあって……。

う~、おいらには上手く説明できないや。

とにかく美味しい!

その一言!

「どう?お口に合いました?」

いつの間にか、カウンターから戻って来て、心配そうに覗き込む店員さん。

「はい。とっても美味しいです!」

にっこり笑って、もう一度カップに口を付ける。

店員さんがホッとしたように息を吐く。

「初めてのお客様は緊張するんだよ~。

 少しマイルドになるように淹れたんだよ?」

テーブルの上にミルクを置く指が綺麗。

「マイルド?」

首を傾げると店員さんが大きくうなずく。

「絶対酸味が苦手だと思って。

 ウチの店長がそうだから!」

店員さんが笑って手を腰に当てる。

おいらに似た店長さんは味覚も似てる?

お辞儀して帰ろうとした店員さんの後ろから、

ちょっと背の低い店員さんがやってくる。

にっこり笑った顔は、可愛いカズって感じ。

カズの嫌みを半分引いて、甘えた感じをさらに倍!

背の低い店員さんはおいらの前にケーキ用のフォークを置く。

「もうすぐ店長来るからね。」

うふふ。ニコッと笑った口の端がカズそっくり!

カズは自分の髪型に全然拘らないから、いつもどっか跳ねてるけど、

ここの店員さんは髪もちゃんとしてる!

「ありがとうございます。」

「猫ちゃんに……何かあげる?」

そう言って、猫用だって言う魚型のクッキーをテーブルに置いてくれる。

「人間ばっかり食べてたら、怒られちゃうよ。」

「ニノ優しいじゃん。」

「本来の私は優しいんです。」

「うそつけ!」

背の高い店員さんと小突き合ってじゃれあってる。

んふふ、二人とも可愛い。

「ありがとう。」

おいらが笑うと、じっとおいらの顔を見たまま動かなくなる背の低い店員さん。

じっとおいらを見る顔が近づいてくる。

……なんだろ?おいらの顔に何か付いてる……?

おいらと店員さんの距離が10センチくらいになった時、

店員さんの顔がピタッと止まる。

「ほんと、そっくり。目と……口かな?ウチの店長のが黒いけど。」

店員さんがクククと笑う。

「あ~、店長も色、戻さないかなぁ。」

店員さんが両手を上げて頭の後ろで組む。

「日焼けした肌もカッコいいですよ。」

「そうだけど、たまには完璧ビジュの店長みたいよ~!」

「俺も見たいかも~。」

店員さん達は笑いながら戻って行く。

店長さん日焼けしてるのか。

サーフィンとかやるのかな?

こんなに海の近くにお店出すくらいだもん。

マリンスポーツ好きかな……?

すぐにケーキがやってきて……。

持って来てくれた店員さんにびっくりする。

「え……ジュン君?」

思わず声を上げるくらいそっくり!

石膏像みたいな端正な顔立ちの人って、そうそういないと思ってたけど、いた!

二人も!日本人なのに!

平らな顔族なのに!!

「お待たせしました。今日のケーキ、いちごのタルトでございます。」

サーブもしなやか。

動く手に見惚れちゃう。

その手がそっとおいらの前に皿を置く。

キラキラ輝くいちごがいっぱい!

「うわぁ~っ!」

どうしよう?どう食べよう?

ああ、やっぱりショウ君に車出してもらえばよかった!

そしたらショウ君にも見せてあげられたのに!

「ジュン君て……?」

ジュン君似の店員さんが、おいらに視線を合わせて首を傾げる。

やばい……その顔で近づかれたら……おいら動けなくなっちゃうよ!

だって、すっごい綺麗なんだもん!










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