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「ふたりのカタチ」
On Sunday(天然)

On Sunday ③

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真っ赤なトマトみたい。

「んふふ。うそうそ。ジョーダン。」

「なんだ、冗談なのかぁ。びっくりさせないでよ。」

「おいらは大丈夫だと思うよ?」

「いやぁ、ショウちゃん、サトシのことになると冷静じゃなくなるから、絶対無理!無理!」

そんな話をしてたら、ピンポーンとインターフォンが鳴る。

マー君が急いで出ると、ショウ君で。

「あ、早かったね。待ってて、今開ける。」

解錠ボタンを押して、画面を消す。

「サトシ、玄関、鍵掛けた?」

「ううん、ごめん、そのままだ。」

家だったらいつも掛けるのに、忘れてた!

鍵はショウ君が口をすっぱくして言うのに。

「いいよいいよ、鍵、開けなくて済んだから。」

ふふふとマー君が笑って、おいらが忘れたのを、なかったことにしてくれる。

んふふ。おいらも思わず笑顔になる。

だから、マー君の近くは居心地よくて、人も動物もいっぱいなんだよね。

マー君の優しさに、ほっこりしていると、フライパンの蓋がパンパンと鳴り出す。

「やべっ。忘れてた!ちょっと火、強すぎたかなぁ?」

マー君が蓋を持ち上げると、すごい勢いで水がはじけ飛ぶ。

「下がって!サトシ!」

マー君の腕で守られたのに、それを避けて覗き込んだおいら。

「あちっ!」

弾けた水がおいらの頬に飛ぶ。

「サトシっ!」

マー君が蓋をシンクに投げて、おいらの顔を覗き込む。

「どこ?どこに跳ねた?」

おいらは熱かった頬にそっと手を添える。

「こっちみたい……。」

触ってみてもよくわからない。

でも、どっかがジワッとする。

「ここ?」

マー君の顔が近い。

すっごい心配そうなマー君が、おいらの頬をじっと見てる。

あ、綺麗な肌。

睫毛、長っ。

黒目、大きくてキラキラ……。

イケメンだとは思ってたけど、こんなに綺麗だと思わなかった……。

おいらがマー君に見惚れていたら、目の端を黒いモノが掠める。

すぐに見えなくなって、え?と思って目だけでそれを追う。

だって、おいらの顔は今、マー君の手で固定されてて、首が動かせない。

「まだ赤くならないな……、時間経つと赤くなるかも……ヒリヒリする?」

マー君がおいらの頬を撫でて、どこに跳ねたのか、見つけようとしてる。

「大丈夫だよ~、ちょっと跳ねたくらい、なんでもない……。」

「ダメ!サトシの顔に傷なんてついたら……。」

マー君がまた真剣な顔で、おいらの顎を上げる。

角度を変えて、あっちからもこっちからも見られて、なんだか恥ずかしいよ……。

するとまた黒いものが掠めて……。

サトシ君……?

そう思った時には、ドンッとマー君の顔がおいらの頬にぶつかってて……。

「ん、うっ……。」

マー君の唇が、おいらの頬にくっついた状態で止まる。

今日、二度目のほっぺにチュー?

マー君の後ろでショウ君とサトシ君が並んでこっちを見てる。

ショウ君は尻尾をブンブン振って、サトシ君はすました顔を、前足で撫でて……。

二匹が何かした……?

ハッとしたマー君が、また慌てておいらから離れる。

「こ、これもわざとじゃなくて……。

あ、二度もだとわざとだと思われちゃうかもしれないけど、

 絶対わざとじゃなくて、後ろからドンで、えっと思ったらぶちゅっで……。」

顔を耳まで赤くしたマー君が、身振り手振りで説明し出す。

「わかってるよ~。」

すぐにそう言ったけど、

でも、あんまりマー君が照れるから、おいらまで恥ずかしくなってくる。

「ほんと、ごめん。」

二人で顔を赤くして照れてるのってなんだか……。

「気にしなくていいから~。」

おいらが言うと、マー君が大きく深呼吸する。

ちょうどそのタイミングで、リビングのドアが開いて、ショウ君が入って来る。

おいらとマー君が向かい合って赤くなってるのを見て、首を傾げるショウ君。

「何?どうしたの?」

「ううん、なんでもない。早かったね。」

おいらはマー君の腕をポンと叩いてニコッと笑う。

頬のどっかがヒリッとする。

「サトシ、顔赤いよ?どうした?」

ショウ君がおいらの顔を覗き込む。

「うん、油が跳ねちゃって、マー君が心配してくれてた~。」

そう言うと、おいらの手を握って、どこに跳ねたのか、体中を調べ始めるショウ君。

「体は大丈夫。服着てるし。」

おいらが笑うと、マー君がフライパンに手を掛ける。

「ごめんね~。俺が油、跳ねさせちゃったから。」

手早く餃子を皿に乗せるマー君。

「顔?顔に跳ねた?」

ショウ君が、今度は両手でおいらの頬を掴む。

「う、うん。でも、大したことないから。赤くなってないし。」

おいらがその手を振り払おうとすると、ギュッと掴んで顔中にショウ君の視線が動く。

「ん?ここか……。」

ショウ君が頬の真ん中辺りを凝視する。

ショウ君、その目が怖いよ~。

「赤くなってきた?」

マー君がお皿をリビングに持って来る。

「ん、ちょっと赤い。ほら、ここ、円い点。」

マー君もおいらの頬を見つめる。

「あ~、ほんとだ。痛い?ごめんね。」

「マー君のせいじゃないから。覗いたおいらが悪いんだし。」

「だけど……。」

「大丈夫。舐めときゃ治る。」

ショウ君がニヤッと笑う。

カッと赤くなるマー君。

すると、犬のショウ君とサトシ君が、マー君の背後に回って飛び乗った。










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