「Love so sweet」
Love so sweet(やま)【61~80】

Love so sweet №74

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「翔ちゃん、大変、大変!大ちゃんが!」

相葉ちゃんが、勢いよく楽屋のドアを開けて入って来る。

「……智君がどうしたって?」

俺は新聞から顔を上げず、すまして答える。

「大ちゃん、小瀧とご飯行くって!二人っきりで!」

ふ、二人っきり?

ドンッと胸の鼓動が弾むが、そこはそれ、平静を装う。

今日はエイプリルフール。

その手は喰わない。

「ふぅん、そうなんだ。たまにはいいんじゃない?」

俺は素知らぬふりで新聞を捲る。

「翔ちゃん、本当にいいの?二人っきりだよ?

 大ちゃん・ノンちゃんの仲だよ?」

ピクッとこめかみが反応するが、知らん顔を通す。

「智君も、たまには後輩との交流が必要だからね。」

相葉ちゃんが、横から俺の顔を覗き込む。

「へぇ~、翔ちゃん、大人になったんだね。」

「そりゃあ、俺だって……。」

また新聞のページを捲る。

「翔ちゃんがいいんなら、いいんだけどさぁ。小瀧、若干本気モードだから。

 俺の方が心配になっちゃって。」

相葉ちゃんは俺から離れるとミネラルウォーターのキャップを開け、ゴクゴクと飲む。

「若干……本気…モード……?」

「なんかね、後輩という立場から一歩進みたい!なんて言うもんだから、

 俺もちょっと焦っちゃって。」

「……一歩?」

「そうそう、もちろん、他と差を付けたいってことだと思うけど……。」

相葉ちゃんはペットボトルに蓋をして、トンとテーブルに置く。

「ほら、大ちゃん押しの後輩、結構いるから。」

……もちろん、知っている。

後輩だけじゃない。

芸能界の中には、智君ファンが結構いる。

しかもイケメンばかり……。

「知念が映画一緒だったから、そろそろ番宣とかでまた一緒になるじゃん?

 その前の牽制……みたいな感じ?」

相葉ちゃんは携帯を取り出し、タップする。

「翔さん、翔さん!」

大きな声に振り返ると、ドアの所に松潤が立っている。

「いいの?大野さん、今、亀とご飯食べてるよ?」

……なんだって?亀と?今?

「亀が嬉しそうにメール送って来てさ。」

いやいや、それもエイプリルフールだろ?

松潤が俺に携帯の画面を見せる。

画面には……。

「さ、智君!」

仲良さげに顔を近づけた二人の写真。

そこへニノもやってくる。

「翔さん、知ってます?大野さん、加藤と釣り旅行行くって約束したって。」

りょ、旅行?泊まる?ホテル?一緒?

俺はテーブルにグシャッと新聞を置き、顔を上げる。

「ええ~い!お前らなんなんだ!どうせエイプリルフールだろ?

 全部嘘なんだろ?」

三人は顔を見合わせ困った顔をする。

「そうか、今日はエイプリルフール……。」

ニノが相葉ちゃんに助けを求める。

「タイミング悪~。」

相葉ちゃんが今度は松潤に困った顔を向ける。

「でも、本当のことだから……。俺、翔さんが何か大野さんを怒らせたのかと思って……。」

「俺も。」

「私もですよ。」

え?なんだって?俺が怒らせる?智君を?

…………。

身に覚えがない……とは言えない……。

昨日の夜、ちょっと激しかったから……。

まさかそれで?

次の日、朝、早いから、すぐ終わらせてって言われてたのに、

そりゃ……、でも、でもね?俺だけのせいじゃないよ?

智君があんな風に声上げたり、よがったりしなければ、あそこまで……。

「やっぱり何か怒らせた?」

松潤が、怪訝そうに眉を寄せる。

「怒らせたんだ?」

相葉ちゃんが、あ~あって顔で俺を見る。

「大変ですねぇ。これから当分、後輩や友達と遊びまわる大野さんを

 見続けなきゃいけないなんて!」

ニノは面白そうに笑う。

う、うるさいっ!

俺はそこまでのことしてないぞ?

あ、あれは……俺のせいいっぱいの愛だからな!

すると、楽屋のドアが開いて、智君が入って来る。

「おはよ。」

呑気そうに入って来る智君。

俺は勢いよく立ち上がると、智君に抱き着く。

「智君~っ!ごめん!ごめんね。怒ってる?

 でも、あれは俺の愛情表現だから!

 智君が可愛く身もだえたら、俺だって、どんどん激しく……。」

「ば、ばかっ!何言ってんだ!」

慌ててそう言う智君を見ると、顔を真っ赤にして眉を吊り上げて……。

「いったい、何の話だ!」

俺を突き放した。

「え……だって、小瀧とご飯……。」

「行こうと思ってるけど、まだ決まってないよ。」

「亀とご飯食べてたって……。」

「それはもうずいぶん前。」

「シゲと釣り旅行……。」

「行けたらいいねって言ってるけど……その時は、翔君も行くだろ?」

「い、行く!行く!絶対行く!」

智君がにっこり笑う。

「その為に、誕プレ釣りグッズなんだぞ?」

「智君……。」

ホッとして温かい物を感じていたら、クスクス笑う声……。

その声の方に視線を向けると、お腹を抱えて笑う三人。

「クックック!翔さん、エイプリルフールだってわかってるのに!」

松潤が顔を崩して笑う。

「頑張ってても、やっぱり騙されちゃうんだね~!」

相葉ちゃんが可笑しそうにお腹を押さえる。

「大野さんのこととなると!」

ニノが体を震わせて笑ってる。

「お、お前ら~っ!!」

「エイプリルフールですから!罪のない嘘ですよ。」

ニノがニヤッと笑う。

「嘘?」

智君が不思議そうに首を傾げる。

「ふざけるなっ!」

俺が怒鳴るとさらに笑う三人。

お前ら、覚悟しておけよ!?

すると、智君が椅子に座りながら俺に言う。

「ああ、そうそう。おいら明日休みだから、岡田にジムに誘われてる。」

「ジム?」

「うん。」

智君がにっこり笑う。

え~っと……それもエイプリルフール?

智くぅ~ん!それもエイプリルフールだよね~~~っ!










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