「ふたりのカタチ」
ふたりのカタチ(やま)【121~140】

ふたりのカタチ (132)

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「ふぅ……。」

一息ついて、時計を見ると、7時を回っててびっくりする。

ショウ君補給がちゃんとできてるから、仕事に集中できた?

ショウ君で満たされてるかどうかは、

おいらにとって、とっても大きなことなんだと思ったら、クスクス笑いが零れる。

笑いながら、冷蔵庫を開けて、中を覗き込む。

遅くても、ちゃんとご飯を食べるショウ君だけど、

今日はツマミだけでも大丈夫かな?

冷蔵庫の中にある物で、適当に煮物を作る。

煮物なら、ご飯でもツマミでもいける。

野菜も食べて欲しいから……。

大根ときゅうりでスティックサラダ。

後は適当で……いいかな?

お風呂の用意もして……。

なんて、いろいろやっていたら、ドアフォンが鳴る。

玄関を開けると、笑顔のショウ君が入って来て、ぎゅっと抱きしめられる。

「お帰り。」

「ただいま。」

抱きしめられながら、耳元で言われる「ただいま」。

そんな言葉まで低く響くショウ君の声……ずるい!

「ご飯食べる?お酒にする?」

「サトシがいい……。」

そう言って、ショウ君の唇がおいらの唇に重なって……。

「ぁんっ……ショウ…く……。」

絡まる舌で、お帰りの気持ちを送る。

ショウ君はキスしながら靴を脱ぎ、キスしながらダイニングに向かう。

ダイニングの椅子をチラッと見て鞄を置き、

おいらをテーブルに押し付けるようにしてキスを深くする。

「……あぁ……んっ……はぁ……。」

ショウ君のとおいらのが重なって擦れて……。

硬くなっていくお互いのが、余計に気持ちを昂らせる。

「ショ……待っ……て……やんっ……。」

ショウ君の手がおいらの体をまさぐる。

シャツの下に手を入れ、Tシャツを引き出す。

その下の、おいらの腹を撫でるショウ君の指先は冷たいのに、手の平は温かくて……。

「待っ…て……ご飯……。」

「サトシ……サトシが食べたい……。」

ショウ君の唇が唇を離れ、首筋を這う。

「待って……ご飯食べよ……?」

「待てる状態じゃないでしょ?」

そう言って、ショウ君がおいらの股間を掴む。

「やんっ……。」

思いっきり内股に力を入れるけど、すっぽり掴んだショウ君の手は離れない。

「俺も……。」

ショウ君のもう片手が、おいらの手を掴んでショウ君のを触らせる。

……確かに……待てる状態じゃないけど……。

「一回してから食べよ?」

「……それ、いつも無理じゃん。」

「今日は大丈夫だから。」

「……毎回そう言うけど、大丈夫だったことないよ?」

「じゃ、このままでいいの?」

ショウ君がおいらのを掴んだ手をぎゅっと握る。

「あんっ……。」

大丈夫なわけないよ。

帰ってくるなり、こんなキスするショウ君が悪い!

「おいら……まだシャワーしてないから……。」

このままショウ君となんてすぐにできないから、ちょっと待って欲しいのに……。

「じゃ、一緒にシャワー浴びる?」

「一緒に……?それはちょっと……。」

「嫌なの?」

「嫌って言うか……その……おいら、いろいろ準備……。」

おいらが語尾を濁すと、それでやっとわかってくれたショウ君が、

嬉しそうにおいらの背中を押してバズルームに向かう。

「ショ、ショウ君、わかってる?」

「わかってますよ。俺がやってあげるから。」

「ダ、ダメ!それはやだ!」

「やだじゃない。サトシの体で、汚いとこなんて一つもない。

 でなきゃ、毎日毎日抱きたいなんて思わないでしょ?」

だから、そういう問題じゃなくて、おいらの気持ちの問題なの!

おいらが上目遣いで睨むと、ショウ君がクスッと笑う。

「そんな顔しても可愛いだけだから。」

指で頬を撫でて、にこにこ笑うショウ君は、全然おいらの気持ちなんて考えてくれない。

おいらがそれでも不満を顔に出していると、ショウ君が困ったようにおいらの髪を撫でる。

「そんなの、気にしなくていいのに……。第一、京都だって……。」

だから!それが嫌だったんだって!

心の奥底では申し訳ないなって思ってたんだよ?

いつもはちゃんとシャワーで準備してるから……。

でも、ショウ君が欲しい欲望には勝てなくて……。

おいらの顔を見ながら、しょうがないなと、ショウ君の唇が唇に重なる。

「わかったよ、ご飯食べよ。それからシャワーも浴びて……。」

チラッと見上げると、ショウ君が言葉を続ける。

「バラバラで……急いで浴びて……、ベッドにGO!」

おいらは満足してうなずくと、キッチンに向かう。

「ショウ君はお酒?ご飯?」

「俺は……ご飯にしようかな?サトシは?」

「おいらはショウ君に合わせる。どっちでもいいんだ。

 今日は一日アトリエだったから。」

おいらは煮物に火を点けて、ご飯の用意を始める。

「明日、区役所行こうか?」

ショウ君がダイニングからおいらを見つめる。

「え?行けるの?」

「うん。ずっと忙しかったからね。明日は有給取った。」

「ほんと!?」

おいらは思わず、手を止め、ショウ君を見る。

「ついでにカズ達にお土産渡しに行く?」

「うん♪」

おいらは鼻歌混じりで煮物を掻き混ぜる。

あ……でも、類さんのお土産も、一緒に渡しに行くつもりかな?

仕事の時にそっと渡してもいいんだけど……。

ショウ君をチラッと見ると、新聞を広げて読み始めてて、声を掛けるのも……。

おいらは小さく溜め息をついて、煮物の火を止め、白い和食器に盛りつけた。










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