「a Day in Our Life」
a Day in Our Life(やま)
a Day in Our Life -14-
レッスンが終わり、大野が翔に目配せする。
すかさず二宮がやってくる。
「大野さん、お腹空いた~。」
大野の腕に抱きつき、脇腹をくすぐる。
「っんふふ。くすぐったいよ、ニノ。」
大野は体をよじって抵抗する。
「お腹空いた?」
「空いてない。」
「ええっ!ご飯行こうよ~。」
翔は二人を残してレッスン室を後にした。
10分位して、倉庫のドアが開く。
「遅い!」
ソファーに寝転がり、毛布を首までかけて翔が言う。
「ニノがご飯ってしつこくて~。」
大野は翔のお腹の辺りに腰掛ける。
「ご飯、行かなくていいの?」
翔が口を尖らせる。
「んふふ。行かないよ。」
優しく見つめる大野に、翔はたまらず口づける。
大野は舌で翔の唇を愛撫する。
慈しむように優しく舌を絡ませる。
甘い空気に翔の体がとろけだす。
ゆっくりと、大胆に、翔の口の中をかき回す。
「ハ……アァン…、ン。」
吐息が漏れ、もっととねだるように翔が吸い付いていく。
翔の体を押し倒し、翔の口内の奥の奥まで犯していく。
「ンン……ン…、アン。」
毛布が翔の体から落ちる。
大野から流れる唾液が翔の口の中に溜まっていく。
息苦しさに大野の肩を押し戻す。
離される舌先と舌先に、唾液の糸が伸び、
銀色に光って、プチっと切れる。
「なにか、あったの?」
翔の横に寝そべる。
「…なんでもないよ。」
「そう?ならいいけど。」
背中から翔を抱きしめるように、引き寄せる。
「…俺、彼女できた。」
大野は少しびっくりした顔をしたが、翔には見えない。
「よかったじゃん。」
「…うん。」
「キスした?」
「…うん。」
「どうだった?」
大野は翔の髪をいじり始める。
翔の髪を指に巻きつけながら、空いてる手を翔の首の下にまわす。
「…大野君より柔らかい唇だった。」
「うん。」
翔はまわされた大野の腕に両手を添える。
「大野君より甘い香りがした。」
「うん。」
筋肉質な腕を優しく撫でる。
「気持ちよかったよ。」
「うん。」
「でもなんか、…足りない気がした。」
大野は絡めていた髪をほどき、翔の顔を覗き込む。
「うん?」
「何が足りないんだろう?」
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