Attack it ~ババ嵐~

Attack it  第八ラウンド

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「これは奇しくもジャニーズ対決。しかも嵐が3人。

 ここまできたら、嵐の4人対決でも面白かったんじゃないですか?」

ナレーターのフリに、カメラが櫻井を捉える。

「いやぁ、それじゃ本当に楽屋でしょ?今だって十分楽屋なのに。」

櫻井が口を大きく開けて笑う。

決勝を見守るゲスト達は……大して興味なさそうにモニターを見る。

ゲストから見れば、大野智の休日は松岡のものになるかならないかと言うだけで、

何も面白いことはない。

後は番宣をして帰るのみ……。

そんなみんなのシラ~っとした雰囲気を感じとって、大野がまた聞く。

「翔君……なんか絶対変でしょ?」

「え……何が?」

「だから……今日のババ嵐、何かあるでしょ?」

櫻井は考える。

もう自分に休日のお誘い権利はない。

ということは……智君にバレても、なんの問題もないのでは……?

むしろ、断ってくれた方が……。

「いやね……ちょっと小耳にはさんだんだけど……。」

櫻井は大野にヒソヒソと耳打ちする。

それを見ていた松本は、はぁと溜め息をついた。

自分がダメならみんなも巻き添え……せっかく最弱になっても、

権利がもらえないように?

それってどうなの?翔さん!

俄然、最弱を応援したくなるじゃん。

松本の心の声は当然、櫻井には届かず……。



大野と相葉が席を立ち、試合会場に向かう。

「さぁ、とうとうやって参りました!決勝戦です。」

ナレーションと共に、市松模様の小部屋に入って来る4人。

白いジャケットを着た相葉雅紀。

続いて、二宮、松岡、大野が神妙な顔で入って来る。

モニターの中で、向き合う4人。

ここで智君に勝ってもらえば、みんな納得……。

あ、いや、負けてもらえば!

他の3人が負けても智君は断ってくれるだろうけど……。

櫻井はほくそ笑みながら、小さな声で応援する。

「智く~ん、頑張って負けて~。」

隣の松本が、呆れたように櫻井を見る。

合図と共に、二宮の手によってカードが配られる。

4人は手持ちのカードをどんどん場に捨てて行く。

「そう言えば、大野さんと相葉さん、待ち受けにしたいって言ってましたよね?

 松岡君のドラマ写真。」

大野と相葉は顏を見合わせる。

「あ?あれ、待ち受けにすんの?もっといい写真いっぱいあるのに。」

「あ~、松にぃの女装なんて、滅多にないじゃん。」

大野が言うと、相葉も笑いながらカードを場に捨てる。

「そうだよ~、超似合ってるから~。」

二人は笑いながらカードをまとめる。

「それでどうでしょう?納得してもらうってのは?」

二宮も場にカードを捨て、手持ちのカードをじっと見つめる。

「納得?」

「そうそう、二人が待ち受けにして、松岡君のことを毎日見るって言うので、

 今回の話はなかったことに。」

二宮がニヤッと笑う。

「断る!それとこれとは話が別。」

松岡は二宮に冷ややかな視線を送ると残りの二人に向かって、

「好きなだけ待ち受けにしなさい。俺が君達を見守ってあげるから。」

兄貴然と答える。

二人は顔を見合わせ、

「もう待ち受けにしてるもんね~。」

クスクスと笑う。

「なんだよ、そうなの?」

松岡はまんざらでもなさそうに顎を撫でて笑い、二宮を、フンと一瞥する。

「どうやら、ここで敵は一人だけらしいな。」

「それがそうでもないんですよ?」

二宮がニヤッと笑う。

「さぁ、最初にババを持ったのは誰だ!?」

ナレーターの声はもう試合会場にはつながっていない。

カメラが誰かの手を映し出す。

そのカードの左から二番目……紛れもなくジョーカーの薄ら笑いが映っている。

「この手は……、相葉さんだ!」

会場中が沸き上がる。

「相葉さんからスタートのババ。果たしてどう動いて行くのか~!」

二宮が、一通り3人を眺めると、最後に相葉に視線を戻す。

相葉は若干眉間に皺を寄せ、難しい顔でカードを見つめている。

クスッと笑って、ジュースを飲む二宮。

それに気づくものは試合会場にはいない。

大野が整ったカードを前に出すと、相葉も大野のカードを見つめ、

スッと右端のカードを取る。

続いて、大野は疑り深そうな様子で松岡のカードを選ぶと一枚引く。

「な、なんか、緊張するね?」

相葉がカードを置いて、肩をグルグル回す。

「緊張してるのは、あなただけですよ。」

二宮がニヤッと笑う。

「そ、そんなことないよ、ね?大ちゃん!」

「う、うん。」

大野は相槌を打って、カードに集中する。

あ~、自分のカードに集中しすぎると、周りが見えなくなるから~。

櫻井は大野に念を送る。

周りを見るんだ~。

ジョーカーを引くんだ~。

いや、待て。

まずはニノに引いてもらわないと……。

松岡にカードを引かれた二宮が、相葉のカードの真ん中辺りを引く。

二宮が順調にカードを減らしていく。

相葉は考える。

このままジョーカーが俺んとこにあれば、負けるが勝ちだ!

でも、ニノだかんなぁ。

俺が持ってるって……気づいてる?

チロッと二宮を見ると、ニヤッと笑う二宮と視線がぶつかる。

ヤベッ、絶対バレてる!

か、隠したい!

ジョーカーどっかに隠したい!

オロオロする相葉に、二宮が横目で囁く。

「ほら、そんなんだと、バレちゃいますよ?」

「な、何が?」

「決まってるでしょ、ジョーカー。」

二宮が、またニヤッと笑って、大野と松岡を見る。

二人も相葉に視線を合わせ……、確信したようにうなずく。

「いやぁ、熾烈なバトルが繰り広げられていますが、松本さん、

 どうですか?」

ナレーターの声と共に、カメラが松本を捉える。

「どうって、嵐には頑張ってもらわないと!」

隣の櫻井が、横目で松本を睨む。

「ですよねぇ、翔さん?」

松本にフラれ、櫻井もにこやかな笑みを浮かべる。

「ええ、ここは嵐には抜けてもらわないと!」

抜けてもらっちゃ困るんだよ、智君には!

櫻井はモニターを見ながら、笑みを絶やさない。

「誰が残ると思いますか?」

「そうですねぇ。ここは……松岡君と言いたいとこですが……。

 松岡君、強そうだもんなぁ。」

「そうですね、見るからにツワモノのオーラがあります!

 そこに嵐の3人がどう割り込んでいくか……

 おっと、みんなどんどんカードを減らしていく。

 これは、早く決着がつくか!?」

ナレーターの言葉に、松本も櫻井も画面に集中する。










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