Attack it ~ババ嵐~

Attack it  第七ラウンド

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2周目が回って来るとジョーカーはすぐに移動する。

岡田が知念からジョーカーを取っても、表情を変えることなく、

さわやかに手札の中に入れて行く。

「あ……。」

知念は落胆の色を隠せない。

それを見て取った二宮と佐々木は、すぐに岡田のカードに視線を移す。

だが、岡田はカードを一度畳むと、トントンと机で叩いて、ゆっくりカードを広げ直す。

カードは5枚。

まだまだ先はある。

佐々木もカードを減らし、岡田のカードに手を掛けた二宮が、フッと動きを止める。

「最近、後輩と仲がいいみたいですね?」

「後輩?」

「伊野尾とか、可愛がってるみたいで。」

「ああ、可愛いよな?伊野尾。」

二宮はクスッと笑う。

「そうですねぇ。伊野尾がヤキモチ焼くから、今回は手を引けば?」

二宮が左端のカードに指を掛ける。

「そうはいかない。あいつはいつでも誘えるけど、大野はレアだからね?」

「レア?そんなことないでしょう。最近は会う機会も増えてますよねぇ?」

「そうでもないよ。」

「そうですか?でも、会えば、手は握るわ、抱き合うわ、のしかかるわ……。」

二宮は隣のカードに指を移動させる。

「それはいかんな……。」

佐々木が大きくうなずきながら言う。

「二宮、言い方!」

岡田は不謹慎極まりないと言いたげに、片頬を上げる。

「純粋に練習してるだけだから!」

「純粋?」

二宮がクスッと笑う。

「邪心は微塵もないと?」

「うっ……。」

岡田が顔を引きつらせる。

「あ~、岡田君、ダメです~っ!岡田君の力で邪心なんて持ったら……。

 大野君が、大野君が……壊れちゃいます~!!」

知念が泣きそうな顔で岡田を見つめる。

それをモニターで見ていた大野が櫻井に聞く?

「おいら、そんなに弱そうか?ま、岡田っちに比べたら弱いけど……。」

「ははははは。」

櫻井は乾いた笑い声を上げ、目を斜め上に向ける。

智君、邪心ってところはひっかからないんだね……。

穢れるとか……。

「おーちゃん、本当に岡田君には気を付けてね?」

相葉が櫻井を通り越して、大野の腕を掴む。

「へ?相葉ちゃんまで?」

「絶対壊れる、岡田君のあの筋肉でおーちゃんを……なんてことになったら!」

相葉の顔が見る間に赤くなっていく。

「止めろ、ゲスい想像するな。」

櫻井が相葉を睨む。

「だって~、全身筋肉なんだよ?筋肉が盛り上がっちゃってるんだよ?

 もうあの体、アイドルとは言わない!格闘家だよっ!」

「そうなんだよ、すげーよな?」

大野はニコニコしながら櫻井を見る。

智君、岡田君の筋肉、そんなに嬉しそうに褒める?

俺だって、最近は鍛えて……。

櫻井が上腕二頭筋に力を入れ、大野に見せようとすると、

大野の向こう隣に座る松本がクスっと笑って大野を見る。

「同期だもんね?」

「……後輩な?」

大野は不満そうに眉を上げる。

甘いマスクの格闘家の後輩は、モニターの中で、なんとか二宮をやり過ごし、

その後、2週は何も起こらず進む。

3周目で、ゲームは動く。

「さぁ、どこにジョーカーはあるのかな?」

二宮は岡田のカードを端から指さす。

「ねぇ、岡田君……取引しませんか?」

「取引?」

「ええ……。」

二宮の指がカードを摘まむ。

「これがジョーカーだったら、大人しく手を引いて、バンビで手を打つ!」

二宮が一気にカードを引き抜く。

二宮のカードがモニター画面いっぱいに映し出される。

二宮の取ったカードは……ジョーカーだ。

一瞬、岡田の眉間に皺が寄る。

「バンビは可愛かったけど……もう鹿だからなぁ。」

岡田の呟きに、モニターを見ていた櫻井が嫌そうな顔をする。

「そうだよ、そうだよ。翔ちゃんなら壊れない!」

相葉がひゃひゃひゃと独特の笑い声を上げる。

「俺だって、壊れるわ!」

「大丈夫。岡田っち、上手いから。」

大野がにっこり笑う。

「え?智君、意味わかってる?」

「は?ジークンドーだろ?師範級だからな!」

大野は櫻井の肩を掴んで、眉を寄せる。

「でも……翔君はこれ以上、筋肉付けなくてもいいぞ?

 おいら、翔君の体……。」

そこで勘違いしたナレーターが、大野に話しを振る。

「どうしますか?V6に櫻井さん、引き抜かれちゃいますよ?」

「それは困るので……おいらが行くか?」

「それも困りますんで、この話はなかったことに!」

松本がにっこり笑って話をまとめる。

「ね?智君……さっき、なんて……?」

櫻井は、みんなの話を聞くこともなく、先ほどの大野の言葉が気になって仕方ない。

「何が?」

「だからさっき、俺の体が……。」

櫻井が、大野の袖を引っ張ると同時に、会場中から歓声が上がる。

「お~っと!ここで岡田が一抜けだぁ~っ!」

ナレーターの声に、櫻井も大野もモニターに見入る。

見ると、岡田は笑いながらカードを場に捨てて行く。

残る佐々木のカードも二宮のカードも2枚。

知念のみ1枚で、一気に勝負が付きそうな様子。

「残念でしたね。岡田君。」

二宮がニヤッと笑う。

「いやいや、俺、いつでも誘えるから。」

「だったら、最初から参加しないでください!」

知念が泣きそうな声で叫んだ。

結局、知念が二番目に抜け、佐々木と二宮のみが残る。

「小リスの奮闘も空しく、蛇とナメクジ対決か……。」

櫻井がうなりながら腕を組む。

隣の大野は首を傾げ、画面と櫻井を交互に見る。

「ね、翔君、みんななんかおかしくない?」

「何が?」

「だって、勝ち抜けしても喜んでない。」

「……そんなことないでしょ?」

「そうかなぁ……。」

大野が渋い顔でモニターを凝視する。

危ない……智君にバレたら、権利をもぎ取っても確実に断られる……。

「さぁ、最後に決勝戦に残るのは誰か?

 二宮と佐々木の睨み合いが続く……!」

ナレーターが興奮気味に叫ぶ。

「佐々木さん、ここは真剣勝負でいかせて頂きます。

「もちろん……。」

佐々木もニコッと笑う。

佐々木が二宮のカードに手を掛ける。

「いいんですか?それで。」

二宮がニヤッと笑う。

「…………。」

佐々木は隣のカードに指を移す。

「そっち?」

二宮がまたニヤリと笑う。

「難しいねぇ。ニノは……。」

佐々木は、ん~と考えて、最初のカードに手を添える。

「男は思い切りがないといけない……。」

そう言って、一気にカードを抜いて行く。

「おおーーっ!これで決まるか!?」

ナレーションと共に、固唾を飲む会場。

側で見ている知念と岡田もじっと見守る。

佐々木の取ったカードは……。

クローバーのJ。

「佐々木さん、無事、勝ち抜けだ~っ!」

わぁ~っと会場中に歓声が溢れる中、チッと小さく舌打ちする佐々木。

「当分、大野さんには近づかないでくださいね。」

二宮も小さな声でつぶやくが、モニターを見ている大野達には聞こえない。

「それは……どうかな?」

佐々木は大きく腕を振り上げ、腕組みしてニコッと笑う。

「最後に決勝に残ったのは~、二宮だ~っ!」

ナレーションと共に、ニコッと不敵に笑う二宮がアップになった。










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