Attack it ~ババ嵐~

Attack it  第六ラウンド

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うなだれたまま二宮のいた席に座る櫻井は、隣の大野と視線を交わす。

「よかったね。勝ち抜けできて。」

苦笑いを浮かべながら、大野の隣に座る。

「そ、そうだね。」

「翔ちゃん、残念。」

相葉が小声で耳打ちする。

相葉から体を引く櫻井。

お前にもバレたのか!?

相葉はニッと笑って、モニターに視線を向けると、試合会場に入って行く二宮が映っている。

「予選、第三試合~、奥から、佐々木蔵ノ介、知念侑李、岡田准一、二宮和也。」

「ここは強火が集結……。」

相葉がつぶやき、櫻井もモニターを見つめる。

確かに、知念の智愛は度を超してる。

もはや、神と崇めたててもおかしくないくらい。

岡田君は……最近一緒にいること多いからな……。

ジークンドー。

教えてくれるって言ってたし……。

組んだり、絡んだり、押さえつけたり……。

ま、まさか、二人っきりで練習なんてないよなぁ?

『誰もいないから、寝技の練習……。』

『岡田っち……。』

『ほら、ココ、急所だから。』

『あんっ……。』

なんてことはないよな?

ないよな~?岡田君!

櫻井はモニターに映る岡田を、歯を食いしばって見つめる。

櫻井の急激な顔の変化に、大野と相葉は顔を見合わせて首を傾げ、

モニターに映る、にこやかな4人に視線を移す。

「いやぁ、ここは強敵ぞろいだ。」

二宮がカードを手に取り、切っていく。

「一番の強敵はあなたでしょ?」

佐々木がやんわりと、二宮からカードを奪う。

「二宮君はマジックが得意だって言うから……。」

奪ったカードを反対隣にいる知念に渡す。

知念は黙ってカードを切りながら、上目使いで先輩3人を見回す。

蔵ノ介さんが大野君を気に入ってるのは間違いない。

事あるごとに誘え誘えと迫って来る。

俺だって、そんなに簡単に飲みに行けないんだから!

岡田君は同期だなんだとスキンシップ激しいし……。

二宮君は……言うまでもない。

いつでもどこでもイチャイチャ、イチャイチャ。

相葉君と仲良くしてればいいのに!

ダメだ。やっぱり俺が大野君を守らないと!

そして、晴れて二人でお出かけする!

一緒に練習してもいいな……。

カラオケで、思いっきり歌ってもらうのも……。

部屋で絵を描く大野君をずっと見てられたら……幸せすぎる!

「知念、お前、顔が翔ちゃんになってる。」

二宮がニヤニヤ笑う。

え?と頬を撫でる知念。

「何想像してたか、すぐわかるな。やらしいぞ~。」

岡田も一緒になってニヤニヤする。

「そ、そんなことないです……。」

やばっ。

気を付けないと……。

「二宮君は……。」

おもむろに佐々木が口を開く。

「相葉君と仲いいよねぇ?」

「ええ、まぁ。幼馴染みたいなもんです。」

「だったら……今回は大人しくしてもらえませんか?」

京訛りのイントネーションで、いやらしく言う佐々木の言葉に、二宮はクスッと笑う。

「そうはいかないでしょ?オオカミの前に羊の丸焼き差し出したらどうなるか……。

 おお、怖っ!」

二宮は大げさに二の腕を擦る。

モニターを見ていた大野が首を傾げ、櫻井を見上げる。

「翔君、羊の丸焼きってなんだ?」

それはあなたのことです……とも言えず、

「さぁ、なんだろうね?ほら、始まるよ。」

櫻井は大野を画面に促した。

そこでナレーターから櫻井に声がかかる。

「どうですか、二宮さんは?」

「ニノはどうかな?調子は悪くないと思うけど、強敵揃いだから。」

「そうですね。皆さん、頑張ってもらいましょう。

 予選、第三回戦、スタートです。」

合図が鳴って、ゲームが始まる。

最初にジョーカーを手にしたのは、知念だ。

「おっと、知念からスタートだ。躊躇なく、岡田のカードを引いていく~。」

ナレーションと共に、モニターには、知念の手が大きく映る。

「誰がジョーカー、持ってるのかなぁ?」

岡田が、二宮のカードをじっと見ながらつぶやく。

「そういうの、言った人が怪しいって言うじゃない。」

佐々木が知念にカードを向けながら、ジロッと3人を見回す。

「そうですね……。俺は知念が怪しいと思てますけど。」

知念がドキッとすると、岡田は真ん中辺りのカードを引き抜く。

「それを言うなら、やっぱり岡田さんが怪しいですよ。」

「なんでそう思うの?」

二宮は、片肘ついて知念を見つめる。

「それは……。」

佐々木と岡田からも視線を注がれ、知念の心臓は細かく音を立て始める。

「か、勘です!」

「勘かぁ。勘はばかにできないからねぇ。」

知念は佐々木の威圧感にドキドキしながら、カードを抜いて行く。

その様子をニヤニヤしながら見つめる二宮。

無言で知念の指を見続ける岡田。

佐々木は二宮に向き直ると、ニコッと笑う。

「君は安パイみたいだね。」

二宮もクスッと笑う。

「そんなことないですよ。」

「優しいからねぇ、自分は仕事で一緒にいる機会が多いから、

 みんなに権利を譲ってくれるんじゃないかと思ってるんだけど。」

「そうなんです。私、優しいので、役者の皆さんには栄養価の高すぎる

 羊の丸焼きはオススメできなくて。」

二宮はカードを上げて、クスッと笑う。

「そうかぁ。残念だ。」

佐々木はカードを抜くと、そのカードを見て、すぐ手の中に入れる。

「敵は少しでも減らしたかったんだけど。」

佐々木もフッと笑う。

「いい勝負ができそうだね。」

4人の中に緊張感が走り、3人の視線が知念に向けられる。

ドキドキと、さっきから鳴りやまない心臓の音。

知念は引きつった笑いを浮かべ、カードを持つ手をそっと下げる。

その様子をモニターで見ていた櫻井が、ポロッとつぶやく。

「三竦みの真ん中に……小リス……。」

「さんすくみ……?なに?」

隣の相葉が櫻井を覗き見る。

大野も身を乗り出して、櫻井を見上げる。

「力が互角ってこと。」

「互角?佐々木さんとニノと岡田君?知念が小リス?」

「まぁ、そうだね。」

「誰が負けちゃうのかなぁ。」

大野は心配そうにモニターを見る。

へびとカエルとナメクジ……。

櫻井はへびの佐々木とカエルの岡田とナメクジの二宮を想像して、ブルッと身震いする。

誰が決勝に残っても……智君の休日を守らねば!










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