「Love so sweet」
Love so sweet(やま)【61~80】

Love so sweet №72

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おいらのイケメンは、とにかくタフ。

……夜もタフだけど。

そっちだけじゃなくて、日常がもうすでに超人的。

おいらには到底無理~。

無理ってかスケジュール見ただけで、熱でそう。

過密スケジュールって言葉、翔君、知ってる?

過労とか……。

おいらだって、今年は忙しく働いてるけど、そんなの翔君と比べたら!

今日だって、歌番組に出るおいら達。

みんな揃って行くのかなと思ったら、翔君はニュースの打ち合わせだって。

出れる限り、打ち合わせにも出席する翔君。

きっと翔君の中はキャスターモード。

鋭い指摘とかしちゃってさ、

番組の流れや、メインキャスターの意図とか、ちゃんと組んじゃったりしてさ。

パッキパキにできる男で頭の中もフル回転。

打ち合わせを終え、戻って来た翔君は楽屋に入って来る時からアイドルモード。

ちゃんとリハにも参加して、でも、メイクしながら、片手に夕刊。

体も頭も動きっぱなし。

で、本番もアイドルスマイル全開で。

終わったら、すぐに移動。

アイドルモードからキャスターモードに切り替わって。

家に帰って、テレビを点ける。

イケメンキャスターが爽やかに笑ってる。

お~い、翔君、君は疲れないのかい?

おいらの心の声、フル回転の翔君には届かないのかな。

最後のお辞儀のところまで、翔君は疲れた顔を見せず、爽やかで……。

じっとソファーに座って見ていたおいら。

大画面がCMに切り替わって、リモコンをポチッと押す。

テレビを切ったら、一気に静かになる部屋の中。

ポケットから携帯を取り出して、

忙しい翔君に、いつものようにメールを送る。

「今日もイケメてたよ。」

今日は、何時に帰ってくるのかな?翔君?

……ちゃっちゃとシャワー浴びちゃおう。

おいらは携帯をソファーに投げて、バスルームへ向かう。



「智君……。智君?」

体を揺すられて、ん~と薄目を開ける。

目の前にはいつものイケメン……。

「ぁ……。」

目をゴシゴシ擦って、霞む目を覚醒させる。

でも、しっかり覚醒してくれないおいらの目。

「ぉかえり……。」

「ただいま。」

翔君がおいらのおでこにキスをして、カチャカチャと腕時計を外す。

「……今日もイケメンだったよ。」

クッションを握りながら、小さな声で言うと、翔君が爽やかに笑う。

まだ、キャスターモード?

「ふふ。ありがとう。」

時計を棚の上に置いて、ソファーに戻ってくると、寝ているおいらの腰の辺りに座る。

「……疲れない?」

「……ん?」

キャスターモードの残った翔君が、おいらの髪を撫でる。

「髪、乾かさないで寝たでしょ?寝癖すごっ。」

翔君が笑いながら、寝癖を直そうと撫でつける。

「ほら、ソファーで寝ると、ひじ掛けでてっぺん平らになっちゃうから、

 また松潤に言われるよ。」

徐々にキャスターモードが薄まる翔君。

髪を撫でる手を掴んで、指先を絡める。

「何?どうしたの?」

翔君の顔が、近づいてくる。

「そんなに仕事して、疲れない?」

「ん?そうでもないよ。」

翔君の笑顔が、爽やかから優しい顔に変わる。

「絶対おいらにはできねぇ!」

「智君だって、ずっと撮影続きで大変じゃない。」

「そうだけど……、あっち行ったり、こっち行ったり、

 そのたんびに、頭の中切り替えて……わかんなくならない?」

「わかんなく?……そうだね。なる時もあるけど……。」

「ほら!無理すんなって、いつも言ってるのに。」

「わかんなくなるのは……。」

翔君の顏が、おいらの顔、寸前で止まる。

「智君のこと考えてる時……。」

「な、何言って……。」

翔君の唇が、おいらの唇に重なって、

柔らかい触感が、おいらの唇をムニュムニュと押し広げる。

「疲れてくるとね……智君のこと考えちゃうから、ハッとすることがある。」

翔君は包み込むような笑顔で、おいらの唇を甘噛みする。

「しょ、翔君、モードの切り替え、得意だろ?」

「得意だよ……、だから、なんとかやってるんだけど……。

 智君モードだけは、勝手にスイッチ入っちゃうから……。」

「なんだよ、智君モードって。」

おいらが口を尖らせると、その先に、チュっと唇を当てる。

「智君モードってネーミング嫌い?

 じゃ、違うのにするよ……。そうだな。

 ……恋人モード?」

翔君はそう言って、おいらの上にのしかかる。

「しょ、翔君……疲れてるのに……。」

「だから……癒して?智君……。」

翔君がおいらの胸の上に頭を乗せて、じっとする。

家に帰って来た時くらい、全て取っ払って、無になって欲しいな。

翔君。

おいらは、翔君の頭を撫でながら、そっと囁く。

「おかえり……翔君。

 今日最後のモードは……全て忘れて……。

 赤ちゃんモードでもいいよ?」

おいらがショウ君の頬を親指で撫でると、翔君がちょっと上目遣いで、あははと笑う。

「赤ちゃんモードでちゅか?」

「そうでちゅ。赤ちゃんなら、無になれるだろ?」

笑う翔君。

「じゃ、智君はママでちゅね?」

そう言って、翔君が、おいらの胸に齧り付く。

「え……?」

「智ママ、おっぱい欲しいでちゅ。」

「ぁ……あんっ。」

翔君がTシャツを捲り上げる。

「ちょ……ぁんっ……それじゃ疲れが……。」

「んぷぷ。これが一番疲れがとれまちゅ……。ついでに淡泊も摂取できれば……。」

淡泊って……!

おいらの顔がカァッと熱くなる。

思いっきり翔君の頭を叩いて怒鳴る。

「翔君っ!」

これじゃ、全然、疲れ取れないじゃん!

翔君はクスッと笑って、おいらを見上げる。

「智君とのスキンシップ……それが一番の癒しだから……。」

翔君がおいらの肌に吸い付いて、おいらも翔君の肌を撫でる。

はぁ……体は余計疲れそうな気もするけど……。

頭と心の疲れは取れるかな……?

「ママ、僕の、大変なことになってまちゅ~。」

…………ダメだ!

翔君の疲れが取れても、おいらの頭が疲れそうだよ。










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