「ふたりのカタチ」
ふたりのカタチ(やま)【21~40】

ふたりのカタチ (22)

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それから数日、おいらもショウ君も仕事が忙しくて、

なかなかゆっくりする時間が取れなかった。

ショウ君の帰ってくるのは12時を回る時もあって、

おいらも、描きながらうつらうつらしちゃったり。

滅多になかったけど、接待もあるみたいで……。

その日は、頑張って寝ないで待ってたのに、帰ってきたショウ君から

お酒とたばこと香水の匂いがして、すぐにバスルームに押し込んだ。

バスルームから出て来たショウ君はちょっとさっぱりした顔で、

ソファーに座ってるおいらを後ろから抱きしめる。

ショウ君からは……シャンプーと石鹸の匂いがして、

おいらは胸のところで交差するショウ君の腕をギュッと握る。

「キレイになったよ……。」

ショウ君の低い声がおいらの耳元で囁く。

「……今日はお酒飲んだの?」

「うん。接待だったから……言わなかったっけ?」

「……聞いてない……。」

「ごめん……。」

申し訳なさそうな声とは裏腹に、おいらの耳たぶを甘噛みするショウ君の唇。

「今日はもう遅いから……。」

「遅くても……サトシが欲しい……。」

おいらはすっごく眠かったけど……。

「……いい?」

ショウ君の声は魔法だから。

その声で言われたら……断れるわけない。

酔ったショウ君は、ちょっと強引においらの首筋に吸い付く。

「ぁん……。」

首筋を仰け反らせ、ショウ君の肩に頭を乗せると、

ショウ君の手が、おいらの肌をさまよい始める。

クイッと、顔をショウ君の方に向けられて、唇同士が絡まり合う。

キスするとわかる。

まだ少しお酒臭いショウ君。

「ショ……くっ……。」

ショウ君はおいらの服を剥ぎ取って、ソファーを回り込んでくる。

もちろん、唇は離さずに。

「あっ……ふぅ…んっ…………ショ…くんっ……。」

「サトシ……俺のこと好き?」

「好きだよ……んっ……はぁっ…………ショっ!」

何も塗っていないそこへ無理やりねじ込んでくる。

「まっ……ショ…くっ……やっ……。」

もちろん、ショウ君のはヌルっとしてて、入らないわけじゃなかったけど、

動く度に引っ張られるような痛みに顔が強張る。

「待って!ショウ君っ!」

「ダメ……待てない……サトシ……。」

「痛っ……痛い……ショっ!」

数回動いて、いつもと違うのがわかったのか、

動きを止めておいらを見つめる。

「嫌なの?」

トロンとした、半分寝てるような目で問いかけるショウ君。

「嫌なんじゃなくて……痛い……。」

声が小さくなる。

「……痛…い……?」

ハッとしたショウ君が、おいらから離れて目をギュッとつぶる。

ソファーの上にドッと横になると、両手で顔を覆って、おいらのことを見てもくれない。

「ショウ……君?」

ショウ君の上に重なるように、横になる。

顔を覆ったショウ君の手の甲にキスする。

「大丈夫だよ。もう痛くないから……。」

「俺……バカだ。本当にバカだ。」

顔を隠したまま言うショウ君。

「そんなことないよ……。」

「ごめん……本当にごめん……。」

ゆっくり顔から手を離して、ショウ君の両手がおいらの顔に伸びる。

「サトシを……傷つけるなんて……。」

「大丈夫。すぐやめてくれたから。」

ショウ君の右手が、そっとおいらの後ろに伸びる。

「痛…く……ない?」

指先で、確認するように優しく撫でる。

「……大丈夫だよ。そんなに心配しなくても……。」

「こんなに乾いてるのに……強引に……。」

ショウ君の顔が歪んで、泣いてるみたいな顔で、おいらをギュッと抱きしめる。

「酔ってたから……したかったんだよね。」

「そんなの理由にならない。」

「おいらも……したかったから……ショウ君が悪いわけじゃないよ。」

ショウ君の腕にさらに力が入る。

「ごめん……サトシ……。」

「大丈夫だから……でも……おいら、なんかもう……。」

ショウ君の温かさに包まれて、泣きそうなショウ君の顔を見ていたら、

おいらの目がどんどん開かなくなっていく。

「サトシ……?」

……ごめん、ショウ君……おいら………もぅ……。



朝、気付いたら、おいらはベッドの上で、隣にはショウ君が寝ていた。

首の下にショウ君の腕があるから、ずっと抱きしめてくれてたのかも。

だって、すっごく気持ちよかったから。

起き上がって、後ろの様子を確認してみる。

見えるわけじゃないから、どうなってるかはわからないけど、

変な違和感はないから、大丈夫かな?

時計を見てみると、7時ちょっと前。

手早く服を着て、朝ごはんの準備を始めた。

ショウ君、昨日は酔って帰って来たから、お味噌汁、飲みたいかな?

お味噌汁を作っていると、いつもは起こしてもなかなか起きないのに、

ショウ君が自分から起きて来た。

「おはよ。」

おいらがキッチンから笑いかけると、安心したように笑いながらやってきて、

おいらをギュッと抱きしめる。

「おはよ、ショウ君。」

「……おはよ。」

おいらは顔を上げて、チュッと唇を当てる。

またギュッと抱きしめるショウ君。

「……どうしたの?」

おいらが聞くと、ショウ君はギュンギュンとおいらを揺さぶって、

おいらの体が宙に浮くんじゃないかと思うくらい、おいらを抱きしめる。

キッチンに置いた菜箸が落ちそうで、おいらはそっちも気になる。

「ショ、ショウ君?」

「昨日は……ごめん。」

気にしてくれてるのが嬉しくて、思わず笑顔になる。

「大丈夫だよ。すぐに気づいてくれたし……。」

「バカな俺を罵ってくれ。」

「そんなことないよ。」

「いや、無理やりやろうだなんて……。」

「大丈夫だから、もう気にしないで。」

ショウ君が動いて、菜箸が転がる。

「あっ。」

おいらが手を伸ばして菜箸をキャッチすると、ショウ君の顔が涙目に変わる。

「やっぱり、怒ってる~。」

「怒ってないから。」

「だって、俺より菜箸~っ!」

「あ……。」

おいらは菜箸を見て、ショウ君を見て、クスッと笑う。

ショウ君の唇にチュッと唇を当て、ショウ君の耳元で囁く。

「大好きだよ。ショウ君。」

ちょっと機嫌の直ったショウ君が、おいらの手から菜箸を取り上げた。










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