手解きはディナーの後で……(やま)

手解きはディナーの後で…… for零治様 ⑩ 中

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「か、影山?」

「はい……何でございましょう?」

影山の唇が、鮫島社長の首筋を這う。

「ぅあっ……。」

「……零治様も……耳はお好きでございますか?」

首筋から耳裏へ、影山の唇と舌がなぞっていく。

「んぁっ……、あ……。」

「言いたいことがあるのならはっきりと……おっしゃってくださいませ。」

影山の低く響く声が耳元から聞こえる。

耳の裏……。

めったに触られることのないそこを、影山の舌が撫でる。

「あんっ……。」

鮫島社長の首が伸びる。

影山はそれをチラッと見ると、さらに耳の輪郭をなぞる。

「あっ……や、やめ……。」

鮫島社長の手が影山の腕を掴む。

「本当に……止めてよろしいのでございますか?」

影山のクスクス笑う顔が見えるようで、鮫島社長はムッとしながらも、

掴んだ腕に力を入れることができない。

ニヤッと笑った影山が、耳の凹凸を丁寧に舐め、耳の穴に舌を押し込む。

「ぅあっ……ぁ……ん、んんっ……。」

ゾワッという音と共に背骨が震え、ボッと耳が熱くなる。

耳の中で蠢く影山の舌……。

「ぁあんっ。」

思わず漏れる、甲高い声。

それでも止めずに攻め続ける影山。

バスルームに響き渡る自分の声に、余計に煽られる鮫島社長。

「……ダメ……ぁあ……ダ…メ……や……。」

泣きそうな声に、影山の腕が鮫島社長を抱きしめる。

影山が舌を動かす度、ビクビク震える鮫島社長の体。

それにも増して、腹を突(つつ)くジュニア。

ザァーと言う湯の出る音に紛れて、鮫島社長の息遣いが荒くなる。

「はぁ……ぁっ……んっ……。」

影山はピチャッとわざと水音を響かせて、耳から舌を抜き、頬に唇を当てる。

「ぁんっ……。」

鼻に抜ける吐息が漏れると、鮫島社長の体から力が抜けていく。

「これはこれは……。」

「か……かげやまぁ……。」

力なくそう言って、見上げる鮫島社長に、影山のジュニアが反応する。

「本当に、敏感でいらっしゃる。」

影山は鮫島社長の体を支えながら、おもむろにバスタブの中へ片足を入れる。

「少し……温まりましょうか?」

力の抜けた鮫島社長は縋るように、影山の首に腕を回す。

影山は、そっと鮫島社長の体を抱き上げ、もう片方の足も入れると、

ゆっくり湯の中に体を沈める。

影山の膝の上で、横抱きのまま湯に浸かると、カァーッと恥ずかしさで顔が熱くなる。

なんだこれ?

女みたいだぞ?

でもなんだ?

……このままでいたいと思うのは……。

俺、そっちのけもあったのか???

優しく微笑む影山を、湯煙に紛れてチラチラと見る。

イケメンだ……。

確かにイケメンだ。

イケメンだと……男でもその気にさせられるのか?

影山は、鮫島社長の肩が浸かるように、少し自分の腕を沈める。

今までより、体が横になる鮫島社長。

頭をバスタブの縁に乗せ、温かさに体を委ね、目を瞑る。

影山の手は、湯をすくって鮫島社長の喉元に掛けられる。

ピチャッ、ポチャッと、バスルームに響き渡る水音。

影山は鮫島社長を湯に浮かすようにして、片手を伸ばす。

首を少し傾けて、影山の動向を見ていると、影山はボタンを押して湯を止める。

一気に静かになるバスルーム。

影山が動く度に響く水音。

鮫島社長はぼんやりと影山を見つめ、指を伸ばす。

いつもはきっちり整えられている髪が、少し乱れて額に揺れる。

その髪をかき上げ、影山の頬に手を添える。

影山も、鮫島社長を抱き寄せ、唇を合わせる。

クチュッ、ピチュッ。

響く唾液の音はゆっくりと……。

粘膜の粘着力を確かめるように、柔らかいキスを続ける。

相手を愛おしむようなキスは、鮫島社長の手を影山の後頭部へ回す。

両腕で影山の頭を抱きしめて、甘く深いキスを交わす。

影山も、愛撫するように、優しく何度も柔らかいキスを繰り返す。

舌を絡めても、唾液を貪っても、ゆっくりと丁寧に繰り返されるキス。

ゾクゾクやムラムラとは程遠い、今までにないキス。

やっと唇を離して見つめ合うと、どちらからともなく微笑んだ。

「優しく、愛おしむ心……それが何より気持ちいいのでございます。」

影山はそう言って、鮫島社長の髪を撫でる。

鮫島社長も影山の首筋を撫で、そっと湯をかける。

ピチャンッと、優しい音が響いて、鮫島社長は影山の胸に頭を寄せる。

「どうでございますか?

 零治様は……気持ちよくおなりでございますか?」

鮫島社長は、顔を上げずに小さくうなずいた。



しばらく湯に浸かって体を温めると、影山が鮫島社長の髪を撫でながら言う。

「十分、リラックスされているようでございますね。」

鮫島社長は、本当にリラックスして影山の腕の中にいる。

体からも、心からも緊張やプレッシャーがなくなり、

無垢な赤子のように、影山の胸をそっと撫でる。

「こんな穏やかな愛撫もよろしいのですが……もちろん、これだけではございません。」

びっくりしたように見上げる鮫島社長。

「時に優しく、時に穏やかに。そして時に……激しく。

 それが愛なのでございます。」

言い終わるや否や、影山が鮫島社長の尻に手を伸ばす。

ビクッとする鮫島社長。

「ここも……十分リラックスしているようでございますね。」

影山がニコッと笑って、鮫島社長の体を背中から抱きしめる。










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