「ふたりのカタチ」
ふたりのカタチ(やま)【1~20】

ふたりのカタチ (3)

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家の中はまだ雑然としていて、引っ越し途中って感じ。

でも、なんとかショウ君が寝室だけは片づけてくれたみたいで、

ベッドがきちんと作られていた。

「いつやったの?」

寝室のドアを開けて、びっくりして聞くと、

「え?引っ越しの時だよ。最初の夜は二人で静かにって思ってたから。」

ショウ君が笑う。

「あいつらのせいで、全然静かにならなかったけど。」

ショウ君は、おいらの手を引いて寝室に入っていく。

窓のカーテンを開け、一緒に並んで外の景色を見る。

「これからは、これが朝の風景。」

「うん……。」

ショウ君の腕に寄り添って、空を見上げる。

隣の家の赤茶の屋根にの上に、青い空が広がって、

薄いベールのような雲がところどころ空を隠してる。

これからずっと二人で見る風景。

「手続き……思ったより時間かかるね。」

ショウ君が外を見ながら言う。

「書類が送られてくるんだよね?」

「それを持ってまた区役所行かないと。」

「仕事、休むの?一人でいいならおいらが……。」

ショウ君がおいらの手を握る。

「一人でなんて行かせないよ。これは二人の大事な手続きなんだから。」

「そうだけど……。」

「心配しなくても、仕事は佐々木も岡林もいるから大丈夫。」

「そうやっていっつも迷惑かけてるから……。」

おいらが見上げると、ショウ君がクスッと笑う。

「大丈夫、大丈夫。」

ショウ君は軽く笑うけど、ショウ君、わかってる?

ショウ君が嫌がるから、出張は全部二人が交互に行ってくれてるんだよ?

……おいらのせいでもあるけど……。

二人で暮らし始めて、最初の出張を思い出す。

心配、かけちゃったもんね……。

「そんなことより……。」

ショウ君が、シャッとカーテンを閉める。

突然薄暗くなる室内。

「初夜……。」

ショウ君がおいらの腰に腕を回す。

「でも……まだ手続き終わってないのに?」

「終わったら……また第二の初夜……。」

そう言って、ショウ君の唇がおいらの唇を塞ぐ。

「ショ……んっ……。」

2回目って初夜って言わなくない?

ショウ君がどんどんおいらに覆いかぶさって来て、おいらの腰がしなっていく。

「サトシ……。」

ショウ君の唇がほんの数ミリ離れる。

「ぁんっ……。」

擦れるか擦れないかの微かな感触がくすぐったい。

「病める時も……。」

ショウ君の手がおいらの肌に伸びる。

「……あっ。」

ショウ君に巻き付くおいらの腕。

「健やかなる時も……。」

二人の手が、お互いのTシャツを剥ぎ取っていく。

「死が二人を分かつまで……。」

ショウ君の声は、おいらの耳の少し後ろの方から聞こえる。

誓いの……言葉?

「愛し……。」

ショウ君の手が、おいらの肌を撫でる。

「慈しみ……。」

ショウ君の唇が、おいらの首筋をなぞる。

「ぁっ……くぅっ……はぁ…んっ……。」

おいらの腕は、感じる度にギュッと力が入る。

「貞節を守ることを……。」

「ぁはっ……ショオ……。」

おいらはショウ君の唇が欲しくて、顔を動かして、ショウ君の唇を探す。

「ね……ショ……。」

乱れる髪の隙間からショウ君の唇を見つけて、唇を合わせる。

ショウ君の熱い唇はおいらを包み、吸い上げる。

「あんっ……。」

温かい、素肌の感触が心地いい。

おいらを抱きしめて、ショウ君が唇を離す。

「……ここに誓います。」

ショウ君が悪戯っ子みたいな顔で笑う。

「ショウ君……。」

「サトシも……誓う?」

「こんなことしながら誓うなんて……フキンシンじゃない?」

「そんなことないよ。これこそ、セイなる誓い……。」

「んふふ。ショウ君てば……。」

おいらが笑うと、ショウ君の、抱きしめる腕に力がこもる。

「サトシも……誓って。」

おいらはショウ君を見上げて、じっと見つめる。

「……誓います。」

おいらの言葉が終わると同時に、ショウ君の唇がおいらの唇に重なる。

すぐに差し込まれる舌に、唾液の音。

なんか……やっぱりフキンシンじゃない?

擦れあうジッパーに、おいらのもショウ君のも十分反応してて……。

神様に怒られそう。

「ショ……ショウ君…んっ…んぁっ……。」

唇を離そうとしても離しててくれないショウ君。

「ん……?」

ショウ君が、何か言いたげなおいらに気づいた一瞬をついて唇を離す。

「やっぱりフキンシンだよ。」

「そんなことないよ。俺らは神に誓ってるわけじゃない。」

「……違うの?」

「違うよ。ここ、教会じゃないでしょ?」

「そうだけど……。」

「俺らは俺ら二人に誓えばいいんだよ。だから、寝室で、二人だけで誓う。

 俺はサトシに、サトシは俺に。」

「ショウ君……。」

ショウ君を見つめると、ショウ君がクスッと笑う。

「これで本当に……サトシは俺だけの……。」

ショウ君の唇と指が、おいらの体に落とされる。

そんなの……ずっと前からショウ君だけなのに。

身も心も……。

ショウ君も、おいらだけ……。

おいらの唇も、ショウ君の肌の上をなぞり始めた。










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