「Welcome to our party」
Welcome to our party(5人)【21~Last】

Welcome to our party ㊷

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ジュ~ッ。

シャッシャッシャッ。

カチッ。

「できたよ~。」

智がリビングに向かって呼びかける。

ソファーに座ってゲームをしていた和也が一番に顔を上げる。

「ふぁ~あ。お腹空いた~!」

伸びをしながら答えると、バスルームから腰にバスタオルを巻いた潤が、

頭を拭きながらやってくる。

「タイミング、バッチリ!」

素早くTシャツを着ると、バスタオルを外そうとする。

「これこれ。パンツくらい履いてから出て来なさいよ。」

和也が眉間に皺を寄せて、口を尖らせる。

「いいじゃん、男同士だし。」

「そういう問題じゃないでしょ。」

「じゃ、見せびらかしちゃう?」

そう言いながら、バスタオルに手を掛ける。

「こらこら!」

和也の声は怒っているのに、目は潤の股間の辺りに釘付けになる。

「ジャン!」

潤が素早くバスタオルを外すと、下にはすでに黒いパンツを履いていて、

二人で顔を見合わせてニカッと笑う。

「見たかった?」

「見たいか!」

「見たかったくせに~。」

「もう知ってるわ!」

二人がじゃれながらダイニングにつくと、智がテーブルの上に、

ベーコンとスクランブルエッグを乗せた皿を並べていく。

「朝、早かったの、翔ちゃんだけだよね?」

「翔さん、今日も早いんだ。大変だねぇ。」

和也が他人事のようにそう言って、智の後ろから抱き着く。

「ニノっ!危なっ!」

智が軽く睨むと、拗ねた顔で、智を見返す。

「……急には危ないから。」

智は皿を並べながら、後ろに向かって言う。

「急じゃなかったらいい?」

「なっ……いいわけないだろ!いいから、パンにバター塗って。」

「はぁ~い。」

和也はクスクス笑いながら、言われた通りバターを塗っていく。

「あ、リーダー、コーヒー淹れていい?」

着替え終わった潤が、キッチンに入っていく。

「うん。お願い。」

潤は食器棚からマグカップを取り出す。

青、黄、緑、紫のマグカップを並べ、順にコーヒーを注いでいく。

「あれ?相葉ちゃんは?」

「ああ、あっちでまだ新聞読んでる。」

和也が呆れたように口を尖らす。

「相葉ちゃん!冷めたら美味しくないよ~。」

智がリビングに向かって声を掛ける。

「う~ん。」

雅紀は生返事で答え、スポーツ紙をペラッと捲る。

困ったね、というように肩を竦めて潤を見ると、

潤も肩を竦めながら、緑のマグカップを持って雅紀のところへ行く。

「雅紀、ほら、コーヒー。」

「ん~。」

それでも雅紀はスポーツ紙から目を離さない。

しかたなく、雅紀の前にマグカップを置いて、潤もテーブルにつく。

智、潤、和也が食べ始めると、スポーツ紙を畳みながらやっと雅紀がやって来た。

「いやぁ、びっくりだよ。」

お腹をポリポリと掻きながら、畳んだ新聞をテーブルの端に置く。

「ほら、そんなとこに置かない!」

和也に言われて、しぶしぶ新聞を椅子の背に挟む。

「こら!すぐしまう!」

「あ、後でやるから!」

雅紀は智の肩に両手を置いて、後ろに隠れるようにして和也を見る。

和也はチラッと雅紀を見ると、パクッとトーストに齧りつく。

しばらく和也の様子を伺って、大丈夫そうなのを確かめると、

雅紀もスクランブルエッグをすくって口に入れ、みんなを見回す。

「いやぁ、ほんと、びっくりだよね。」

「何が?」

なかなか刺さらないベーコンと格闘しながら、潤が言う。

「昨日の!」

「昨日の?」

隣の智も首を傾げる。

「逆転だって。」

「逆転?したって言ってなかったっけ?」

潤はやっと刺さったベーコンを、嬉しそうに口に運ぶ。

「したの。したんだけど、さらに逆転。9回表で4点も入れたんだよ。

 3点も差がついたら勝てると思うじゃん?

 それが裏でまた逆転。満塁ホームランでサヨナラだって。」

雅紀は後ろから新聞を取り出し、一面をみんなに見せる。

新聞の見出しは『逆転満塁ホームラン!まさにメイクドラマ!!』。

バットを振り切ったバッターの大きな写真が載っている。

「すげぇ。やっぱ、諦めなきゃなんとかなるってことかな。」

潤は感心したようにうなずいて、チラッと雅紀を見る。

「うん。最後まで何が起こるかわからない!まさにメイクドラマ!」

雅紀は、新聞を見ながらパンに齧りつく。

「そう……試合は9回で終わるけど、リアルは最後の最後までわかりませんからね?」

和也が意味深に笑う。

「な、何?ニノ、その含んだような言い方……。」

雅紀が不安そうに和也を見つめる。

「いえ、そういうもんだってことですよ。

 例えば、一年後には、私は潤君が好きで、潤君は大野さんが好きだってこともあり得る。」

「まぁ、そうだけど……。」

「人の心は移ろいやすい……ってことです。」

和也がクスクス笑う。

「ニ、ニノ……。そんな不安なこと言うなよ~。」

「だいたい、あなただって、潤君が好きだったのに、今は私のことが好きだって言ってる。

 しまいには、全員が一度は……なんてこともあるかもしれない。」

「ニノ……。」

黙って聞いていた智が口を挟む。

「昨日の大野さん、カッコよかったでしょ?潤君だって、翔さんだって。」

「そ、そうだけど……ニノは俺と付き合ってるのに……。」

和也は溜め息をついて、最後のパンを口へ運ぶ。

「そういうこともあるって言ってるだけです。あ、コーヒー、お代わりありますか?」

和也が立ち上がって、潤を見る。

「ああ、後2杯分くらいはあるよ。」

「じゃ、頂きますね。」

和也がキッチンに消えていく。










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