「Welcome to our party」
Welcome to our party(5人)【21~Last】

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「だけど、俺は……。」

翔は顔を伏せ、和也に握られた智の手を見つめる。

「俺は、智君と……歩いて行くことはできない。」

きっぱり言い切る翔の言葉に、智は驚いて、見開いた目を翔に向ける。

「翔さん!」

潤が声を上げる。

「翔ちゃんっ!」

雅紀も翔の方へ一歩足が出る。

和也は当然と言うように顎を引き、智の手をぎゅっと握る。

「……どうして?」

智は信じられないと言うように、見開いた目を閉じることができない。

「おいらのこと好き……なんだろ……?」

「それは……。」

翔は智を切なそうに見つめると、グッと奥歯に力を籠める。

「俺は潤を……。」

「翔さんっ!」

翔の言葉を遮るように潤が、翔の腕を掴んで首を振る。

「いいんだ。ちゃんと言わないと……。」

翔は潤の手を一度握って払いのけ、智の前に立つ。

「俺は潤を抱いた……。智君が好きなのに……。」

智の目がさらに見開かれる。

ドクン……と、ゆっくり大きく心臓が鳴る。

翔の言った言葉が、心臓の音と共に智の中に入ってくる。

「どうし…て……?」

抑揚のない智の声が、翔の胸を締め付ける。

翔は返事をすることができない。

「おいらのこと……好きって……?」

翔は大きくうなずいて、切なそうに眉間に皺を寄せる。

「ずっと……ずっと好きだった。今までも……たぶん、これからも。」

「だったら……!」

智は和也の手を離し、翔を見上げる。

「リーダー、俺が、俺が頼んだんだ!」

潤の言葉を制して、翔が首を振る。

「それでも……俺が潤を受け入れた。

 俺のことを好きだと言う潤が……可愛いと思った……。」

また、ドクン……と心臓が大きな音を立てる。

知らない内に、こんなに好きになっていたのかと、智は自分の気持ちを改めて思い知る。

「おいら……遅すぎたってこと……?」

「違うんだ!俺が翔さんのことが好きすぎて……どうしていいかわからなくて……。

 それで翔さんが俺を助けてくれたんだ。」

潤は一気に捲し立て、智の両腕を掴む。

「翔さんが好きなのはリーダーだけ!これだけは信じてあげて!」

「潤……。」

翔は潤の腕に優しく触れると、その腕を智から引き離す。

翔が潤に触れる度、また、ドクンと智の心臓が鳴る。

「そうだよ。それでも、今の俺に智君を抱きしめることはできない……。」

「当然ですよ。流されたあんたが悪い。」

和也が鋭い視線を翔へ送る。

「ニノ!」

雅紀が手を引いてニノを見つめる。

「俺だって、翔ちゃんと変わらないよ?違う?」

「変わりますよ。あなたは私を好きになった!」

握った雅紀の手を腰の辺りまで持ち上げる。

「それは結果で、そうならなかったかもしれないじゃん!」

「だったら、翔さんも潤君に行けばいい!」

「そういう問題じゃないだろ!」

「ニノ、もういいから……。」

智は前のめりになる和也の肩を抱いて、和也の体を引く。

「ニノ!わかってるんでしょ?大事なのは二人の気持ちだって……。」

雅紀は握った手を強く揺する。

「私はわかってますよ!わかってないのは翔さんでしょ!」

みんなの視線が翔へ注がれる。

「翔さん、ごめん……。」

潤が泣きそうな顔で翔を見つめる。

「潤のせいじゃない……。」

翔は潤の肩に手を掛け、優しく笑いかける。

その顔を見た瞬間、智の中で何かが弾けた。

「翔君……おいら、気にしないよ。潤君と何かあったとしても、

 おいらの好きなのは翔君だから。」

「智君……。」

智は翔の手を握る。

「おいらが好きなのは……。」

潤んだ瞳に翔を映す。

「翔君だから……。」

「智君……。」

智の温かい手に包まれて、それでも翔は立ち尽くす。

「ごめん……。」

手を握られたまま、翔はその場を動けない。

「ごめんってなんですか!」

和也が強い口調で翔に言い寄る。

「ニノ!」

雅紀が和也の腰を掴んで抱きしめる。

「翔ちゃんの気持ちもわかるでしょ……。」

「俺が……俺のせいだ……。」

潤が首を振って、力なくダイニングの椅子に体を落とす。

ドサッと、潤の体が揺れる。

「潤のせいじゃないから……。」

「翔さん……。」

見上げる潤を翔が見返すと、智は握っていた翔の手にグッと力を込めて、突き放した。

「ええい!うるさい!おいらが気にしないって言ってんだ!

 おいらが気にしないんだから、翔君も気にするな!いいな!」

突然の智の大声に、翔はびっくりしてうなずく。

「松潤も!翔君への気持ちは区切りがついたんだろ?今は……。」

潤は躊躇うように雅紀を見る。

「今は、雅紀を……。」

「だったら、松潤も気にするな!相葉ちゃんが好きなら真っ直ぐ相葉ちゃんだけを見ろ!」

「う、うん。」

潤は智の顔を見ながらうなずく。

「相葉ちゃん!相葉ちゃんは……ニノを大事にしてあげて。」

「も、もちろん。」

雅紀は小刻みにうなずく。

「ニノ……。ニノは相葉ちゃんが好きなんだろ?

 だったら、周りは気にせず、幸せになって。」

「リーダー……。」

和也は智を見つめ、その力強い言葉に小さくうなずく。

「でも……、私は相葉さんと同じくらい、あなたが大事なんです。」

そう言って、おもむろに智を抱きしめると、

智も和也の背に腕を回し、背中をポンポンと叩く。

「それでも、大好きなのは相葉ちゃんなんでしょ?」

「……あなただって、キープだから!」

智はクスクス笑う。

「キープより、本命じゃないの?」

「……キープがいなかったら、本命に全力でいけないじゃない。」

智は抱きしめながら、首を傾げる。

「ずるいな。ニノ。」

「ずるくないですよ。」

和也はニヤッと笑う。










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