TRIP 腐的妄想

某5人組アイドルの腐的(BL)妄想小説です。成人女性限定でお願いします。

WONDER-LOVE Ever -29-

WONDER-LOVE Ever



「倒れたよ!」

ノアがびっくりしてブランの腕を握り締める。

「うん。待って……。」

「待ってて大丈夫なの?」

「大丈夫かわかんないけど、もう僕達にはどうにもできないから。」

ブランは男から目を離さない。

「ね、ね、大丈夫なの?」

ノアがブランの腕にしがみつく。

「大丈夫かわかんないんだってば。」

ブランはめんどくさそうにノアの腕を払う。

しばらくすると、男の体がフッと消える。

「魂と体にタイムラグがあるんだな……。」

「魂と体?」

「魂のが時間移動は楽なんだよ、きっと。」

「って、消えちゃったけど、いいの?追いかけないの?」

「追いかけられないよ。僕達、時間移動できないじゃん。

 だから実験してるんだよ?」

「そ、そうだけど……。」

心配そうなノアの髪をブランが撫でる。

「じゃ、どうやって確認するの?」

「戻ってきたあの人の頭の中を覗くんだ。」

「覗くとわかる?」

「たぶんね。ほら、戻って来た!」

消えたはずの男の体が、また元の場所に浮かび上がる。

「ほんとだ!」

さっきより着物がうす汚れて見えるのは気のせいか。

二人は男が動き出すのをじっと待つ。

だが、男が起きる様子はない。

「どうする?」

「起こそうか?」

「僕達で起こしてもいいの?」

「誰か呼んでくる?」

ブランの問いにノアがうなずいて、近くを通りかかった、侍姿の男の前に小石を投げる。

首を傾げた侍が、小石が投げられた方にやってくる。

「気づくかな?」

「気づいてもらわないと困る。」

侍はキョロキョロと辺りを見回し、また首を傾げる。

「ダメだよ。気付いてないよ。」

「もう一度やる?」

「小石じゃ不自然だよ。」

「どうする?」

ブランはガサゴゾと鞄の中を漁って、スプレーを取り出す。

「それ、匂いを消すやつ!」

「ママンの匂いに誘われないやつはいない!」

ブランが自信満々に言うと、ノアもうなずく。

「うん!ママンの匂いなら大丈夫!」

ブランは男の脇に立って、シュッとスプレーを押す。

フワッと香るママンの香り。

ブランが指を立てようとすると、ノアがその手を握る。

「魔法はダメ。ブランは風使いだけど、ここは自然にいかないと!」

ノアがフーッと香りの舞った辺りに息を吹きかける。

「そんなんで行く?」

「行かせるの!ほら、ブランもやって!」

ブランも思いっきり息を吹きかける。

「これじゃ、分散しちゃうんじゃない?」

「そんなことないよ。」

ノアが顔を赤くしながら息を吹きかける。

ブランは呆れたような顔をし、暖簾の辺りでスプレーを押す。

「この方が早くない?」

「うっ……そうかも……。」

赤い顔をしたまま、ノアが恥ずかしそうにするのを見てブランが微笑む。

「ノアのそんなとこが可愛いんだよ。」

「……バカにしてる?」

「してない!本当に可愛いと思ってる!」

ブランがノアに手を差し出す。

恥ずかしさはぬぐえないが、ノアもブランに走り寄る。

「ほら、ママンの匂いに気付いた!こっちに来る!」

ブランとノアはサッと入口の脇に避け、侍が入ってくるのを見つめる。

姿が見えないとわかっていても、近くを通ると緊張する。

侍が、倒れた男に気付き、掛け寄った。










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WONDER-LOVE Ever -28-

WONDER-LOVE Ever



「あ、出て来たよ。」

ちょんまげ姿のノアが指さしたのは、芸者姿に着替えた男。

「なんか、顔が白くなってる!」

「口、ちっさい!眉毛うす~!」

二人がケラケラ笑うと、男が恥ずかしそうに鏡の前に立つ。

ここの係の人だろうか。

女性が何か説明しながら、裾や襟元を直している。

「ね、今度は僕、あの長いの持ちたい!」

「長いの?剣?」

「うん、剣みたいなやつ!かっこいい!で、あの青いの着る~っ。」

ノアがすぐに変身しようとする。

「あ、待って。」

そんなノアをブランが止める。

男が着替えた格好のまま、建物を出ようとする。

「どっか行くのかな?後をつけるよ?シュタタタタッ!」

ブランは、肘を曲げた右手を前に出し、左手を後ろに伸ばして膝を曲げた格好で走る。

「何それ?」

ノアが不思議そうに首を傾げる。

「前に人間界のテレビを見たんだ。それでやってた。」

「え~!いつの間に~!!いいなぁ、僕も見たかった!」

「無理やりカブリエル様にお願いしたんだよ。

 今度見せてもらう時はノアも誘ってあげるから!」

「絶対だよ?約束!」

「わかった。約束!」

ブランが肘を出すと、ノアも肘を合わせる。

「行くよ?」

「うん!」

二人は元の姿に戻ると、男の後ろ姿を追いかけた。



男は少し歩くと声を掛けられる。

学生服姿の女子高生だ。

四角い物を棒の先に付け、笑顔で写真を撮っている。

「あの四角いの、また使ってる~。」

「スマホって言うんだって。」

「スマホ?あの棒は何?」

「さぁ……。なんで棒なんて使ってるんだろ?」

二人は首を傾げ、女子高生と別れる男を見つめる。

男はすぐに金髪の男に声を掛けられる。

また一緒にスマホを翳し、ニコニコ笑って別れて行く。

「みんなと写真撮るんだね。人気者みたい。」

「オーラのせいかな?あれじゃ、先に進めないよ。」

男は、声を掛けられる度、にっこり笑って写真を撮っている。

確かにこれでは先に進めない。

さすがに疲れたのか、男が一人になった所で、狭い路地に入って行く。

「どこ行くの?」

「休みたいんじゃない?」

二人も後を追って、路地に入って行く。

男はそのまま、スッと紫の暖簾のかかる家に消える。

「あそこ、何かあるの?」

「さぁ……。」

ブランも不審そうに眉を歪める。

男は家に入ると、小上がりに腰掛け、足を伸ばして息をつく。

「休憩?」

「みたいだね。」

ごそごそと袖を漁る男を、二人が不思議そうに見つめる。

男が袖から出したのは、先ほど渡したキャンディ。

「あ、舐める?」

「舐めるかも!」

二人は固唾を飲んで見守る。

男は包み紙を開き、パクッと口に放り込む。

「舐めた?」

「舐めた!」

男の表情は変わらない。

「どれくらいで効くの?」

「それもわからないから実験してるの。」

「そっか。」

ノアが再び男に視線を戻すと、男の体がパタンと倒れた。










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Sunshine (25) -ふたりのカタチ side story -

Sunshine


「そっか。無事おうちに帰ったんだね。」

「うん。」

マー君が、長い足を投げ出して手を後ろに付く。

庭の真ん中では虎次郎が昼寝してる。

マー君、今日はお休みなんだって。

お休みにわざわざノアの心配して来てくれた。

しかも、おいらの話を信じてくれるマー君。

いつも優しいマー君は、虎次郎にもわかるのかな?

虎次郎も、マー君がいても変わらない。

んふふ。

マー君は動物にも愛されてる!

昔から……。

「そう言えばさ、小学生の頃、二人でカッパに会ったよね。」

おいらが言うと、マー君がまあるい目をまん丸にしておいらを見る。

「会った会った!誰も信じてくれなかったけど。」

「カッパって動物なのかなぁ?」

「妖怪なんじゃないの?」

「妖怪って動物?」

おいらは二人の間に置いたマグカップを取り上げ、一口飲む。

「どうだろ?でも、思ったより人間ぽかったよね?」

「人間ぽかった~。」

「見た目もさ、あんまり妖怪っぽくなくて。」

「うんうん。」

「その話した時のショウちゃんの顔っ!」

「カズもすっごく見たがって!」

「そうそう!でも、ジュン君だって見たかったんだよ?

 あの後、一緒に沼に行ったじゃん。」

「そうだったっけ?」

「そうだよ~。」

虎次郎がたまに片目を開け、うるさそうに顔を背けるのを見ながら、

おいら達は一頻り昔話に花を咲かせた。

帰り際、庭のハーブを少しお土産にして渡すと、マー君がにっこり笑う。

「よかった。元気そうで。」

「なんで?……あ、ショウ君?」

マー君が意味深に笑う。

「おいらが落ち込んでるかもしれないから、話し相手になってあげてって言われた?」

「まぁ、そんな感じ。でも、話した感じだと、落ちてるのはショウちゃんの方だと思うけど。

 昔っから、そういうのに一番敏感なの、意外とショウちゃんじゃん。」

うん。そうかも。

転校しちゃう友達とか、卒業式とか、一番目が潤むのはショウ君。

だから、おいらを心配してくれたんだね。

「言う必要はないと思うけど、ちゃんとフォローしてあげて。」

「うん。今日の夕飯はピーマンの肉詰めにしてあげる!」

「くふふ。ショウちゃん、それだけで大喜びだよ。」

「んふふ。」

「でももし……。」

「ん~?」

「もし、それでも寂しそうだったら、風間のところにも可愛い子がいっぱいいるから。」

「うん。ありがと。」

「サトシも……さびしくなったら、ウチの子達も待ってるから!」

「ぅふふ。おいらはいつでも会いたいよ、サトシ君にもショウ君にも!」

「言っとく!連れて来いってうるさそうだけど。」

マー君は笑ってバイバイと手を振った。

マー君がいなくなった玄関で、鍵を締めながら考える。

ショウ君……あんなに可愛がってたもんね。

夜も我慢しちゃうくらい……。

おいらで……慰めてあげられるかな?



「ん、んぁ、あ、あぁんっ……ショ…くっ……。」

「まだだよ……まだ入れてあげない……。」

ショウ君の舌がおいらの耳たぶを甘噛みする。

唾液の音が鼓膜を直に刺激して……ズクッと腹の奥が疼く。

ショウ君の指は足の付け根をまさぐって、

もう片手でおいらを抱きしめ、指先が、くすぐったいくらい優しく胸の上をなぞる。

「ぁあっ……ダメ、待てない。」

「焦れるサトシが可愛いから……まだまだ……。」

「も、もぅ……待て……ぁあっ!」

ショウ君の指が胸を摘まんで、キュゥッと腹の奥が縮こまる。

それと同時に体を捩って、ショウ君の腕から離れようとするけど、

ショウ君の腕はおいらを逃してはくれない。

「ショ、ショウ君は?ショウ君は入れたくないの?」

おいらが見上げると、困ったように眉をしかめる。

「俺は……まだ大丈夫。ピーマンの肉詰め食ったから。」

肉詰めなんて作らなきゃよかった!

「いじ…わる……。」

「可愛くて、意地悪したくなるんだよ……。」

そんなこと言われても……。

ショウ君の指がおいらの後ろを分け入ってくる。

「あぁ……。」

「十分解れてるね……。指じゃ、満足できない?」

指じゃない。

おいらの欲しいのは……。

指先が、おいらのいいとこを強く押す。

「あっぁあっ……。」

仰け反る背中にショウ君がクスクス笑いが伝わってくる。

「もっともっと欲しがって?

 もっともっと……俺を求めてよ。」

求めてるよ。

もう十分!

これ以上ないってくらい!

「ずっと俺の手の中で……悶えて喘いで……華を咲かせて……。」

ショウ君……?

やっぱり寂しい……の?

おいらはショウ君の指に擦りつけるように腰を振る。

「……サトシ……?」

「おいらはいつだって、悶えてるよ。

 ショウ君が意地悪だから。」

「サト……。」

ショウ君の困った瞳がおいらを見つめる。

大きな綺麗な瞳がユラユラ揺れる。

「……ショウ君の腕の中だけで……。」

「サトシ……。」

「おいらは……どこへも行かないから……。」

言い終わるか終わらないかで、ショウ君の唇が降って来る。

激しい舌使いが、またズクッとおいらを疼かせる。

舌先が上顎をくすぐると、このままイッちゃいそうなほど、腹の奥がキュンとする。

指が激しく攻めたてる。

舌が力強くおいらの中に入って来る。

おいらを確かめるように、ショウ君の体がおいらを包む。

大丈夫。

おいらはどこへも行かないよ。

行けって言われても離れられない。

太陽がないと育たない庭の植物のように、

おいらもショウ君がいなかったら、何も育たない。

でも……。

「ぁあ、ショ、お願いっ、入れて……。」

そろそろ本当に限界。

指だけじゃ……。

「仕方ないなぁサトシは。」

ショウ君はそう言って、横向きのまま、おいらの中に入って来る。

「ぁあっ、ショウっ。」

おいらの体もショウ君と同じ横向きで、体中余すところなくくっつくと、

圧迫感が増して、蠕動(ぜんどう)を繰り返すのがわかる。

「ぁあ、くっ……そんなに……欲しかったの?」

おいらは、うんうんとうなずく。

「そっか、ごめんね……。」

ショウ君の唇が、おいらの髪を撫でる。

でも……全然動いてくれないショウ君。

入れたまんまで動く素振りもない。

「ショウ君……?」

ショウ君がニヤッと笑う。

「もう少し……可愛いサトシが見たい。」

え?どういうこと?

「腕の中で、焦れて身悶えるサトシ……最高に可愛い。」

ショウ君!

知らなかった!

ショウ君、寂しくなると意地悪度が増すなんて!

「意地悪っ!」

「ふふふ。ベッドの中でのサトシの口癖だね。」

言わせてるのはショウ君だから!

「俺の口癖は……愛してると可愛い……。」

ショウ君の唇が肩口を滑って……。

おいらがビクッとなると、おいらの中のショウ君がさらに固くなる。

ああ……。

ショウ君は意地悪だけど……。

でも、それでも……。

最高にいい男!なんだから!

「ずる…い……。」

「あぁ、それもサトシの口癖だね……。」

ショウ君の唇が、背中を下り始める。

おいらの中の角度が変わって……。

「ぁあっ。ショ、も、ダメ、お願いっ!」

押し付けられて、ブルッと震える。

おいら……意地悪でずるいショウ君でも……。

ううん、だから!

一生離れられない!

でも……おいらの口癖、たぶん違う……。

意地悪もずるいも言うけど、もっと言う言葉が……。

もっと毎回言う言葉……。

…………。

明日も……ピーマンの肉詰めにしよう……かな……?










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WONDER-LOVE Ever -27-

WONDER-LOVE Ever



「あ、なんか声掛けられてるよ?」

「声くらい掛けられるよ。人間だって、あのオーラ、感じないわけないじゃん。」

「そうだよね。……ちょっと目立ちすぎる人選んじゃった?」

「かも……。」

二人は顔を見合わせる。

「でも渡しちゃったんだからしょうがない!」

「うん、あの人って決めたんだから!」

二人はまた男に視線を戻す。

「ね?あの四角いの、何?」

ノアが視線を男に合わせたまま聞く。

男が小さな四角い物体を翳して何かしている。

「ああ、あれ?人間界で流行ってるらしいよ。

 あれで写真を撮ったり話したりできるらしい。」

「写真?話?」

「うん、人間は僕達より記憶力がないから、僕達みたいに頭の中に残しておけないんだよ。

 あれで写した写真を見て思い出すんだ。」

「ふ~ん。」

ノアが感心したようにうなずく。

「それに、頭の中で会話もできないから、

遠くにいる人と話をするのにあの機械が必要らしい。」

「それは便利だよね?僕達だって、すっごく遠くだと話せないじゃん。」

「そうだけど、あの機械には中継地点にアンテナが必要で、それを至るところに作らないと

 繋がらないんだ。地獄と天界にそれを作るのは難しくない?

 あんま必要ないし。」

ノアは地獄のみんなを思い出す。

№0830も№1224も全く必要なさそうだ。

№0617は何考えてるかわからないとこあるけど……。

でも、めんどくさそうなのは嫌がりそう。

ママンと帝王様が離れるなんて考えにくいし、

凪様とウリエル先生は……そんなにコストがかかるのに、できるのはそれだけ?

って呆れそう。

「うん、僕達には必要なさそう。お話する時は、やっぱり会って話したいしね?」

「うん。天界へもバベルの塔ができたからすぐだし。」

「うん。でも……人間ってめんどくさいね。」

「でも、工夫してるのがすごい。」

二人はまた男に視線を戻す。

「あ、なんか建物に入って行くよ。」

ノアが指さす。

「どうする?中に入る?」

「ここから見ててもいいけど……。」

ブランが面白がるように笑う。

「中、入りたいんでしょ?」

「うん!」

ノアが返事すると、ニコッと笑ったブランが飛び上がった。

「行こ。僕達も中に入って、何するか近くで覗こ。

 でも、姿は消してね?」

「うん!」

ノアも飛び上がり、ブランの後に続いた。

建物の中には、ずらりと色鮮やかな着物が並んでいる。

豪華な赤い打掛や、忍者の衣装などが目を奪う。

「なんか、すごい楽しそう!」

「うん。ノア、あれ着てみる?」

「着たい~っ!」

ノアが叫ぶとパッとノアの恰好が変わる。

ノアが着たのは豪華な赤いお姫様の着物。

「うん、ノアには赤が似合うね。じゃ、僕も……。」

ブランの恰好もパッと変わる。

「うわぁ~ブランも似合う~。」

ノアが喜んでパチパチと手を叩く。

ブランは黒い花魁の衣装を身に纏い、クルッと回る。

金髪が映え、キラキラと光る。

「ブラン、超綺麗~っ!」

「ノアも可愛い~!」

「次、あれ着たい!ちょんまげのやつ!」

「僕は忍者っ!」

二人が次々に衣装を変えて遊んでいると、男も着替え、メイクをされて小部屋から出て来た。










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WONDER-LOVE Ever -26-

WONDER-LOVE Ever



「あ~、あの男の記憶も消しとく?」

№0617と№0830は、駅の屋根の上から、遠のく電車を見送る。

「あれくらいなら大丈夫でしょ?『すっげぇ不思議なもん見たんだよ~』って

 仲間うちで話題になる程度で終わるよ。

 それよりあっちの男。」

№0617が階段を上る、綺麗な男の後ろ姿を見つめる。

「ラファエル様に似てる?」

「うん。俺も思った~。だから双子が寄ってったんじゃないの?」

「それだけ?何か渡してたように見えたんだけど……。」

「そんなに気にすることないよ。二人は人間界で遊びたいだけだって。

 ほら、人間界でも小中学生って渋谷とか行きたがるじゃん?

 同じだよ。」

「同じかなぁ。」

№0617が口を捻り、腕を組む。

「それより、ほら、二人を追わないと!」

№0830の姿がシュッと消える。

「そうだけど……なんか引っかかる。」

続けて№0617の姿も消える。



ノアとブランが現れたのは、近くのお寺の屋根の上だ。

「すごいね、ルーラ玉って。どこでも行けるの?」

「どこでもじゃないよ。強く念じた人か物の所に行くんだ。」

ブランは屋根の上から、キョロキョロと周りを見回す。

足元の瓦がカチャッと音をさせ、高さに気付くと、ゾクッと悪寒が走る。

不安そうに歪めた眉を見て、ノアが近寄る。

カチャカチャと鳴る瓦が、余計にブランを不安にさせる。

「大丈夫?」

ノアがが手を差し出し、ブランがその腕に抱き着く。

「大丈夫。」

ノアの腕に掴まったブランは、少しホッとしてもう一度辺りを見回す。

「いたっ!」

ブランが指さす方をノアも見る。

「あ、ほんとだ!目立つね?」

綺麗な魂は周りまで輝かせる。

ポワッと浮き上がるように輝く男は、ゆっくりと坂を上っている。

「後、つける?」

「うん。いつキャンディ舐めるかわかんないし。」

ブランが飛び立とうと羽を広げる。

「もう、人間の恰好じゃなくても大丈夫かな?」

ノアが聞くと、ブランがうなずく。

二人の体が元に戻る。

「また必要になったら変わればいいよ。」

「あ~、こっちの方が体が楽!お婆さんだと動きが制限されるから~。」

「んふふ。ノアはそっちの方がいいよ。可愛い。」

「僕のがお兄ちゃんなんだぞ。その言い方!」

「だって、本当のことだもん。ノアは可愛い。」

「ブランだって。」

二人は顔を見合わせ、んふふっと笑うと、勢いよく飛び上がった。

二人は男を少し離れた場所から観察する。

男は大きな門をくぐって行く。

「ここどこ?」

「さぁ?」

ブランが、肩を竦めて手の平を上げる。

「んふふ、何?そのポーズ。」

「この間、ガブリエル様がやってたんだ。

 人間界のテレビを見ていたら、こうやって驚いてる人がいて、面白かったからって。」

ブランがまた、外国人のようなポーズをやってみる。

「これが驚いたポーズなんだぁ。人間っておもしろいね!」

「うん、面白い!」

二人はクスクス笑いながら男の後についていく。

門の中には、今までとは違った世界が広がっている。

「なんか、建物の雰囲気、違くない?」

「うん、違うね。国が違うのかな?それとも時代が違う?」

二人は男の姿を見失わないよう、キョロキョロしながらも、男の後ろをついていく。










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Author:tepo
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嵐の大野君が大好きで、山LOVEです♪
腐っているので、ご理解のある方、
また成人女性限定でお願いします。

a Day in Our Life
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 Step and Go
    ↓
  果てない空

の順で続いています。
それぞれでも楽しめるようになっていますが、順番に読むと5人の成長がよりわかるのではないかと思います。

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何かありましたら、
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